ダメ上司を見習え! 3分で分かる仕事が楽しくなる秘訣

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「それは大変だね」 社内の問題を無視して、昇進のためのレポートを平然と書く上司

配信日:2011年01月24日

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こんにちは、グッチ55です^^

個人的に忙しい時期に突入しているため、
体調管理に気をつけようと思っています。


前回は、自分の非を認めようとしない上司の物語でした。
新しく、外村の心のうちを描きながら話を進める手法を
使ってみたのですが、どうでしたでしょうか^^;

自分の非を認める。
これは、難しいですね。
それは、自分自身が正しくいなければいけない、
間違ってはいけないという気持ちが心の奥底にあるからです。

潜在意識にはそのような、自分の非を認められないプログラムが
されているのです。小さい頃から、間違ったことをしたら、
親や先生に怒られたと思います。

潜在意識にはそのときの記憶がしっかりと刻まれているのです。

だから、自分の間違いを認めることが難しいのです。


さて、今回はどのような上司が登場するでしょうか?


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◇ ダメ上司を見習え! 3分で分かる仕事が楽しくなる秘訣 第81回
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このメルマガは上司と部下がおりなす物語を紹介します。

主人公である外村勝之が、様々な企業で働き、様々な上司と出会います。
いくつもの出逢いから外村は、自分が成長するためのヒントを得ていきます。

外村を支えるのは澤田康介。
澤田は外村と同じ立場、異なる立場にたって外村を支えていきます。

この2人が出会う上司は、良い面も悪い面も持った上司たちです。

この上司たちとのやりとりから

□部下から見た問題点
□部下として今どうすべきか
□自分が上司になった場合はどうしたらいいのか

の3つを学ぶことにします。


注意して頂きたいことがあります。

このメルマガは上司をバカにし、あざ笑うためのものではなく
上司を反面教師とし、将来の成長につなげるための物語であることです。



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◇ ケース:「それは大変だね」 社内の問題を無視して、昇進のためのレポートを平然と書く上司
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登場人物 
上司A(暮田主任)
上司B(末吉主任)
部下A(外村)
部下B(澤田)
部下C(谷口)
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外村:「暮田主任、澤田さんと谷口さんが、モメていて収拾がつきません」

暮田:「何なんだ。またあいつらか。今度はどうしたんだ?」

外村:「藤山商事からクレームの電話があったのですが、
それを、お前が悪いって言い合っているんです」

暮田:「バカどもだな。お互いに助け合うことを知らんのか」

外村:「そうなんです。私から言っても、収まらないので、主任から言ってもらえますか」

暮田:「分かった、分かった。あいつらはどこにいるんだ?」

外村:「多分、給湯室にいると思います」


澤田さんと谷口さんは犬猿の仲で有名だ。
良い業績をあげれば「俺のおかげだ」、悪いことが起きれば「お前のせいだ」と言って、
お互いに一歩もひかない。私からみれば、
切磋琢磨して二人一緒に成長しているように見えるため、
うらやましい気持ちもある。張り合える仲間(?)がいるから、2人の成長は早い。

しかし、上司は2人の争いを止める必要があるため、やっかいな存在に映っている。


暮田主任が戻ってきたため、2人の様子を確認した。


外村:「2人はどうなりました?」

暮田:「相変わらず、よく分からない2人だ」

外村:「ケンカは収まりました?」

暮田:「多分な。言いたいことを言い合ってスッキリしたのか、
握手してやがった。あいつらのことは理解が出来ない」

外村:「結局仲がいいのか、悪いのか、どっちなんでしょうかね」


 澤田さんが自分の席に戻ってきたため、話しかけてみた。


外村:「またケンカしてたの?」

澤田:「ケンカなんて、してるわけないよ。議論していただけ」

外村:「いや〜、怒鳴っていたじゃん。外から見ていると、どう見てもケンカだよ」

澤田:「俺は平和主義者だからケンカは嫌いだ」

外村:「はいはい。主任が大変だから、ケンカするにしても静かにしてよ」

澤田:「おう。任せておけ」


ガンガン行け!っていう肉食系の澤田さんは、
自分の席に戻ってきてもギラギラしていた。
何事も控え目な自分にとっては、憧れの存在でもある。


ある日のこと。大事件が起きた。


澤田:「オメーが悪いんだろ。謝れよ」

谷口:「何で俺なんだよ。お前があの時、ちゃんと説明していれば契約とれていたんだよ」

澤田:「はぁ? 何言ってんの? お前が俺のサポートをしないからだろ。
先方は俺の説明で理解していただろ。あそこでお前が付け加えろよ。空気読めよ、バカ」

谷口:「空気読んでないのは、お前だろ。先方の部長はな、
俺のことが気に入ってくれているんだから、お前が俺をサポートするのが当然だろ。
何でお前はいつも分からないんだよ」


営業から戻ってきた2人は、言い争っていた。
ある企業に営業に行ったが、商談はうまく進まなかったようだ。
それを相手のせいにしているというわけだ。

私は、危険を感じて2人の間に止めに入った。


外村:「おいおい、待てよ。落ち着けよ」

谷口:「ちょっと、部外者は引っ込んでろよ」

外村:「・・・ごめん」


止められないことを悟った私は暮田主任に助けを求めた。
暮田主任も助けに入り、3人で話し合った。
それでも収まらないと分かった暮田主任は、末吉主任に助けを求めようとした。


暮田:「外村君、ちょっと末吉主任を呼んできてくれ。私だけじゃ収まらない」

外村:「分かりました。呼んできます」


 私は急いで末吉主任の下へ向かった。


外村:「主任、主任、ちょっと来て下さい」


私が呼びかけても、末吉主任は自分の机の書類から目を離さず、手を止めなかった。


末吉:「ん、どうした?」

外村:「例の2人がまた言い争っていて、今日はちょっと止まらないんです」

末吉:「そうか。それは大変だねぇ」


末吉主任は一切顔を上げなかった。


外村:「暮田主任が今、止めに入っているんですが、
末吉主任を呼んで来てくれって言われていまして、ちょっと来てくれませんか?」

末吉:「すまないね。ちょっと今、取り込み中で。
暮田主任がいれば、安心だ。任せておけば大丈夫だ」

外村:「いやでも、今日はひどくて・・・。
仕事は僕が後でお手伝いしますから、来て下さい」

末吉:「いや、私の仕事だから」


何を言っても、末吉主任は応じてくれなかった。
余程大切な仕事があったのだと私は思った。


外村:「緊急の仕事があるんですね。すいません。邪魔しました」

末吉:「いやいや、終わったらいくよ」


末吉主任の机の上を見ると、見慣れない書類が置いてあり、末吉主任の過去の履歴が書かれていた。

ん? 何だ?


外村:「あれ、主任、今は何の書類を作っているんですか?」

末吉:「これか?」


末吉主任はようやく顔を上げ、満面の笑みで書類を私の前に持ってきた。


末吉:「今度、課長に昇進が決まってな。そのためのレポートを作成しているんだ」

外村:「そうなんですか?」


私は頭が混乱した。次に何て言葉を発することが正解なのか、
「おめでとうございます」なのか、「そんなことよりも早く来て下さい」なのか。


外村:「それじゃ、僕は先に行っています」


私はその場を1秒でも早く去れる言葉を選択した。
澤田さんと谷口さんの争いを止めている暮田さんの下へ急いだ。
3人の下へ着くまで、いろんな思いが頭をよぎった。


 部下の問題よりも自分のことを優先する末吉主任が昇進?
 部下の問題を第1に考え、全力を尽くしてくれる暮田主任は昇進するの?
 上司としてはどちらの対応が正解?
 会社はどちらの上司を評価するのか?


いろいろ考えているうちに3人の下へ辿り着き、4人で話し合うことになった。
末吉主任はその場に現れることはなかった。


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□ 部下から見た問題点
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外村にとって、澤田と谷口の言い争いはただの喧嘩でした。

喧嘩となれば、いずれ暴力沙汰になるかもしれません。
外村はその危険を感じて、何とか止めようと頑張っていました。

つまり、外村は二人の喧嘩を重大な問題と考えていました。

しかし、末吉主任は問題とは考えていませんでした。
言い争いが日常的なので、放っておいても問題無いと考えていたのでしょう。

その外村と末吉主任の考えの違いにより、
外村は末吉主任が「利己的」で「無責任」であると感じました。


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□ 部下として今どうすべきか
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外村は末吉主任に「喧嘩を止めてくれ」と頼みました。

それだけでは、主任が出向く必要はありません。
喧嘩を止める理由が無いからです。

外村もいつも喧嘩を止めているわけでありません。
外村は「危険を感じた」から喧嘩を止めようと考えました。

それが外村と末吉主任の考えの違いです。

そのため、外村が感じた危険を末吉主任にも話すべきでした。
「いつもと様子が違い、暴力沙汰に発展しそうです」


また、外村の目的は「目の前の喧嘩を止める」ことでしたが、
なぜ止める必要があるのでしょうか。

怒鳴り声などの騒音が周囲に迷惑をかけるからでしょうか。
喧嘩が殺傷事件に発展しないようにするためでしょうか。
それとも仲直りをさせたいのでしょうか。

「周囲への迷惑」を懸念するなら、会社の外で喧嘩を続けさせればよいですし、
「喧嘩の発展」を懸念するなら、人員配置の変更を提案すべきです。
「仲直り」をさせたいのなら、喧嘩を止めた後に話しあいの場を設けるべきでしょう。

いずれにせよ、外村は喧嘩を止めることが目的になっています。
そのような「臭い物に蓋をする」という考え方では、またいつか喧嘩が始まります。

問題が発生した時は、その場しのぎの解決で満足しないようにしましょう。

そして、人員配置の変更が最適だと考えるなら、
その時こそ、末吉主任の出番ではないでしょうか。

上司をただの「緊急時の最終手段」とは思わず、「問題対策の相談役」と捉えるようにしてください。


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□ 自分が上司になった場合にどうすべきか
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問題1つ取っても、上司と部下では捉え方が違います。

部下が「大問題だ!」と思っていることを、
上司は「放っておけばいい」と考えていたりします。

俗に言う「温度差」です。

人の話を聞く時は、その温度差を埋めなくてはいけません。

部下が熱くなっている時は、熱くなっている理由を聞いてあげてください。
その理由が緊急を要するものならば、自分も熱くなればいいですし、
それほど重要でなければ、部下を冷ます必要があります。

周囲の状況や優先順位、本来の目的など冷静に諭してください。

部下は周囲が見えずに暴走することがあります。
そのような部下は、冷静に考えさせる癖を身に付けさせてあげてください。


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□ 編集後記
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「今回のまとめでは、外村が悪いことになっているね」
「そうだね。外村を悪者にしないようにしたいけど、今どうすべきかを考えると厳しくせざるを得ないもんね」
「暮田主任のことについては触れられていないけど、どうして?」
「暮田主任は毎回、仲裁に入っているわりには、その根本的な問題を解決していないんじゃない」
「そういわれれば」
「問題解決能力が低いとみなされて、当然暮田主任は出世できないんじゃない」
「部下に好かれることも大事だけど、それ以上に、会社内では成果を残すことも大事だもんね」
「末吉主任は、現場の空気を読み取ることが上手で、自分の力が必要とされているか、されていないかが分かる人なんじゃないかな。だからこそ、昇進することになっているんだよ」


★★・‥…─━━━─…‥・・‥…─━─…‥・・‥…─━━━─…‥・★★
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