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【歴史・一日一話】第2747話日本と渤海国、国交樹立

配信日:2014年12月28日

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第2747話 日本と渤海国、国交樹立

神亀4年(727年)12月29日、渤海国(ぼっかいこく)の使節が平城
京へ入りました。

これにより、日本と渤海国の国交が結ばれました。

渤海国は現在の中国東北部、朝鮮半島北部、ロシア沿海地方を領土として存
在した国です。

698年に建国したといわれています。

朝鮮半島の三国時代に、新羅、百済と覇権を争った高句麗の遺民によって建
国され、周辺諸国との交易で栄えました。

当時の中国の唐王朝から『海東の盛国』と呼ばれましたが、926年、新興
勢力の契丹(遼)によって滅ぼされました。


建国当時の渤海国は、南部では新羅、西部では唐と境を接していました。

いずれの国とも関係が良好ではなく、軍事的緊張が高い情勢でした。

渤海国は新羅の南の日本に注目し、日本と同盟して新羅を牽制しようと考え
ました。

しかし、後に渤海国と唐の関係が良好になると、軍事的な必要性は薄れ、文
化交流と経済活動が目的と変りました。

今回の使節派遣から922年まで、渤海国から日本へ34回の使節派遣が記
録されています。

また、日本から渤海国へは728年から811年まで14回、使節が派遣さ
れています。

この使節を『遣渤海使(けんぼっかいし)』と呼んでいます。

両国の使節の往来は、大陸での勢力争いが日本にも影響を与えた歴史のひと
こまでした。


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