ダメ上司を見習え！ 3分で分かる仕事が楽しくなる秘訣

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「・・・」　約束をすっぱかしても謝りの一言もない上司

配信日：2010年10月18日

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こんにちは、グッチ55です＾＾

最近、私の周りで、幸せな出来事と不幸な出来事が起こりました。
感情が、あっちこっちと行ったり来たりで、
落ち着きません。

言葉が何も出てきませんね＾＾；


前回は、お酒の席で何でも話ししてしまう上司の物語でした。
お酒を飲むと、何だか、しゃべりたくなってきますよね。

前回の物語ではお酒がダメなもののように思えてしまいますが、
お酒を飲むことによって、いつも話すことが出来ないことを
素直に話せるようになる人もいます。

いつも言えないけど、お酒の力を借りることによって、
勢いで言えたり、わけが分からないうちに言えたり。

お酒の使い方次第なんでしょう。


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さて、今回はどのような上司が登場するでしょうか？


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◇　ダメ上司を見習え！　３分で分かる仕事が楽しくなる秘訣　第70回
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このメルマガは上司と部下がおりなす物語を紹介します。

主人公である外村勝之が、様々な企業で働き、様々な上司と出会います。
いくつもの出逢いから外村は、自分が成長するためのヒントを得ていきます。

外村を支えるのは澤田康介。
澤田は外村と同じ立場、異なる立場にたって外村を支えていきます。

この２人が出会う上司は、良い面も悪い面も持った上司たちです。

この上司たちとのやりとりから

□部下から見た問題点
□部下として今どうすべきか
□自分が上司になった場合はどうしたらいいのか

の３つを学ぶことにします。


注意して頂きたいことがあります。

このメルマガは上司をバカにし、あざ笑うためのものではなく
上司を反面教師とし、将来の成長につなげるための物語であることです。



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◇　ケース：「・・・」　約束をすっぱかしても謝りの一言もない上司
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登場人物　
上司A（中築社長）
部下A（外村）
部下B（澤田）
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私はバイオテクノロジーを活用した、バイオセンサーの開発を行う会社に勤めている。
中築社長をはじめ、私を含めた技術者が３名、総務・経理の担当者が１名の小さな会社である。

私は大学院を卒業し、技術力に定評のある今の会社に入社した。
社長からは「修行のつもりで来てくれ」と言われ、毎日遅くまで仕事をしている。
社長は典型的な技術屋であり、寡黙で頑固な人である。
ただ、持っている技術力には目を見張るものがある。


１日のほとんどの時間を、黙々と研究に費やすため、社員同士の会話は少ない。
そのため、お昼だけは全員で集まって食事をしようという決まりがある。


ある日のお昼。
いつも奥様の手作り弁当を食べている社長が居なかった。


外村：「今日、社長はいないんですか？」

澤田：「朝からお客様との打ち合わせにいっているよ」


　澤田さんは私の前に入社された先輩であり、プライベートでも仲が良い。


外村：「お弁当はお母さんに作ってもらっているんですか？」

澤田：「おいおい、バカ言うなよ。この歳になって作ってもらわないだろう。朝、自分で作っているよ」

外村：「うそっ。だって、いつも超うまそうですよ」

澤田：「もう何百回も作っているからね。懲り始めると、楽しいもんだよ。仕事と一緒だよ」


私は、自分のコンビニ弁当を見て、ちょっと恥ずかしい気持ちになった。


外村：「そういえば、今日、夕方から雑誌の取材があるって聞いたんですけど、
うちの会社はすごいな」

澤田：「そうだね。社長は結構有名な人だからね。あまり取材は受け付けないんだけど、
最近メディアに出るようにしているみたいだよ」

外村：「へぇ。そうなんすか。俺らも早くそうなりたいですね」


　昼食を終えた後、私たちは仕事に戻り、再び仕事に集中した。


　仕事を再開して数時間が経ったのち、ドアをノックする音がして、聞きなれない声が聞こえた。


「失礼します。時世出版の前田です。社長さんはいらっしゃいますか？」


　あ〜、もうそんな時間かと思った。あれ、そういえば社長は帰ってきてたっけ？


澤田：「どうぞ、こちらにお座り下さい」

前田：「はい。ありがとうございます」

澤田：「あいにく、中築のほうがまだ外出先から戻ってきていないものでして、
今すぐに連絡してみますので、少々お待ちいただけますか」

前田：「あ、いえいえ。お忙しいようで何よりです。私にお構いなく。待っていますので」


　社長の携帯に何度も何度も電話したが、一度もつながらなかった。

　それから１時間経ち、２時間が経ち、３時間が経った・・・

前田さんは、文句一つ言わずに待っていてくれた。
おそらく、締め切りがある仕事だから、何とか今日中に終わらせたいと思っていたのだと思う。
しかし、一向に社長と連絡がとれなかったため、
「また後日にお願いします」と前田さんは帰っていかれた。


それから２日後に前田さんは再度、取材のために来られた。
この時ばかりはさすがに社長も会社にいたため、私たちもホッとした。


中築：「あ、どうぞ、こちらへ」

前田：「はい。ありがとうございます。最近お忙しいようですね？」


私は、２日前に待たせてしまったことを思い出した。謝らないといけないなと思った。


中築：「そうだね。お蔭様で。それで、さっそく始めてもらってもいいかな。私は時間がないもので」


　「えっ？」


　「謝らないの？　約束すっぽかしておいて一言も謝らないの？」


前田：「あ、え、あ、はい。それでは始めさせていただきます」

　
明らかに前田さんは動揺されていた。一言、謝ってもらえると思っていたのだろう。
普通に考えるとそうだとは思うが、中築社長は悪びれる素振りを一切見せなかった。


　私はこの社長のもとで働き続けることに不安を覚えた。


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□　部下から見た問題点
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中築社長は、前田さんとの取材の約束を破ってしまいました。
しかし、その件で中築社長が前田さんに謝罪することはありませんでした。

外村は、中築社長が「約束を平気で破る人」に見えました。

そのような人を信頼できるわけがありません

信頼出来ない上司についていくことに、外村は不安を覚えました。


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□　部下として今どうすべきか
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信頼は意外な場面で崩れます。

「口が臭かった」ことから「不潔」という印象を与え、
そこから「生理的に嫌い」という思い込みに至る人もいます。

「約束を破り、謝らなかった」という事件は、
上司への不信感を生むのに十分でしょう。

ただ、それらの印象が「木を見て森を語る」ことになってはいけません。

口が臭かった人は、その日たまたま臭かったのかもしれません。
中築社長は、外村の知らないところで謝罪していたのかもしれません。

人格というものは、主観で決めつけられるものではありません。
先入観は、その人の本質を隠してしまいます。

どれほど事実が積み重なっても、それを真実とは思わないようにしましょう。

そして、真実に近づくために、出来ることなら上司と接してみてください。

外村の場合なら、
「先日の件は、謝罪しなくてよかったのですか？」
というように自分の違和感をぶつけてみることで、
中築社長の人格を知る契機になったかもしれません。

上司の人格を知ることで、職場での過ごしやすさは格段に上がるのではないでしょうか。


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□　自分が上司になった場合にどうすべきか
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先に述べたように、信頼は意外な場面で崩れます。

上司になる頃には、歳も重ねているはずです。

その歳になると、「仕事が出来る」ことだけでなく、
「立派」であることも求められます。

「立派」であることは無意識に出来るものではありません。

「あいさつの仕方」から「雰囲気作り」まで、初めは意識的に行わなければなりません。
毅然とした態度をとり、取り乱さず、弱音を吐かず・・・
それらを意識することで、いずれ無意識に「立派な人」が出来るでしょう。

あなたにとって「立派な人」とはどのような人でしょうか。
そして、その人になれるよう意識してみてはどうでしょうか。


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□　編集後記
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「謝らない人って、結構周りにいるんじゃないの？」

「いやー、会社員だったら、あまりいないんじゃない？」

「そう？」

「今回の中築社長は社長だったから、謝らなかったんじゃない？　
だって会社員だったら謝れなかったら会社に居られないよ」

「そうだね、確かに。ただ、会社員でも部下に対しては謝らない人はいると思うよ。
上司と顧客に対しては絶対に謝ると思うけど」

「自分の立ち位置と金がからんでくるところには、謝るよねー」

「うーん。ほとんどの人は少なくとも、中築社長のように謝りたくないと思っていると思うよ。
家族に対して謝るべきところで、謝れないってことはない？」

「誰しも、心の中に中築社長がいるということじゃない」


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