IT業界の裏話
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[IT業界の裏話-0322]IT業界が詐欺師集団と言われる理由
配信日:2009年05月27日
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2009年5月27日発行(5000部)
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■■ IT業界の裏話−−−−−−−−−−−−−−−−−−−No.322
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--> バックナンバー:http://it-ura.seesaa.net/
どうも、吉澤準特です。
北の核実験で揺れる国際情勢ですが、
通信業界ではソフトバンクの600億円無担保社債で
関係者に激震が走っています。
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20393757,00.htm
利率5%超で無担保、目的は借入金返済と社債償還。
償還期限は2年後だそうですよ。
うがった目をすれば、5%のプレミアムを払っても
銀行から資金を調達できなかったということじゃないかと。
後の投資判断は個人の自由ですが、
はてなブックマークに
「知人が手を出そうとしていたら全力で止めるレベル」
と書かれてしまうくらいの代物だと思った方がいいと思います。
▼ INDEX ▼
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■ 業界裏話 :IT業界が詐欺師集団と言われる理由
■ Hot Topic :知ってるだけで恥ずかしい 現代オタク用語の基礎知識
■ レポート提供
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■ 業界裏話 :IT業界が詐欺師集団と言われる理由
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最近、私が関わっているプロジェクトではシステム開発ベンダーの選定と
ハードウェア、ソフトウェアの調達を行っているのですが、某巨大SIerの
あまりにもひどい金額の丸め方に辟易する日々を送っています。
基幹系システム、特にホスト絡みの調達を経験されている方は、その不透
明な提案金額に苦労した経験をお持ちではないでしょうか。
今でこそオープン系の開発案件は透明度が増してきましたが、数年前はこ
れさえも不透明な金額で契約がなされていました。このことを理解するの
に最適な記事を4年前のCIOマガジンで見つけたので抜粋します。
『同社(ある大手製造業)は、コンサルティングからアプリケーション
開発に至るまでの全工程を、大手ITベンダーに委託していた。それま
でのフェーズ(約1年間)で、同社は数千万円をそのベンダーに支払っ
ていたのだが、開発段階に入るに際して出された見積もりは十億円を
上回る金額であった。この見積もりを承認し、発注を担当する購買部
では、この十数億円の妥当性に疑問を持ったのである。
しかし、システム開発の工数の妥当性も、SEの単価の相場も、購買部
では評価するすべがない。情報システム部に確認しても、それぐらい
だと言われると返す言葉を持っていない。そのときに購買部が発した
「情報システム部は、まるでベンダーの手先のようだ」という衝撃的
な言葉は、今でも耳から離れない。
かくして、開発フェーズの見積書を客観的に評価することと相成った
が、購買部から見せてもらった見積書は、「システム詳細設計一括:
○億円、ハードウェア一式:○億円……」といった様式の、驚くほど
ずさんなものであった。』
(CIOマガジン:SIerを取り巻くこれだけの不満)
→ http://www.ciojp.com/contents/?id=00002477%3Bt=12
ひどいですよね。でも私が今出くわしている案件もこれと同じレベルです。
こんな見積りを押し通そうとしてくるベンダー担当者には参ってしまいま
すが、私の場合は幸い、様々な指標や比較対象を手元に用意しているので、
なんとか費用を分解して提示してもらえそうです。
しかし、そういったデータが手元に無く、ベンダーがもっともらしくプレ
ゼンをしてしまえば、調達にあまり詳しくない担当者は抵抗する術もなく
言いくるめられてしまうことだと思います。
2009年現在であれば、オープン系システムの見積りに必要な客観的な指標
はいろいろと公開されています。CPUスペックや一般的な可用性ポイント、
作業工数やその割合など、JUASを初めとするいくつかの機関を調べればす
ぐに分かります。
しかし、ホスト導入に関する客観的な指標というのは、開発生産の観点で
ファンクションポイントやライン当たりのステップ数、MIPSなどを用いて
比較することしかできません。こういったデータはなかなか一般公開され
ないことに加え、基本的にホストシステムはオーダーメードが基本になり
ますから、それも当然だと言えましょう。
ベンダー側からすると、単価を開示することは企業競争上、譲歩できない
ポイントだと主張するところもあるかと思いますが、一般的な単価が公開
されているこのご時世では、いつまでもそういった秘密主義を続けている
と、競争力云々の前に顧客からの信頼を失うことになるでしょう。
はてなダイアリーではこのような指摘をしている方がいます。
(日本のIT業界はなぜ重層的な階層構造をとっているのか)
→ http://d.hatena.ne.jp/ktdisk/20090201/1233493964
競争原理と淘汰のメカニズムが十分に働いていない理由を簡単に紹介して
おきます。
『結局のところ最終的にサービスを受ける企業側にきちんと下請けを評
価する能力とノウハウがないことが一因としてあげられる。担当者が
無能とかそういう単純な議論ではなく、流動性を保つためにそういう
ことができる機能を外だしせざるをえなかったというのが実情だろう。
(中略)
今親密に付き合っているパートナーと一緒に開拓するのではなく、タ
ーゲットとなる商圏で既に顧客とリレーションのできているパートナ
ーを探すほうがパートナー戦略としては正しい、との話を聞いたが、
確かに日本において既存の取引関係を短期的な経済合理性だけで突き
崩すのは難しい。』
たしかに過去の付き合いを重視するクライアントは多いですが、それを当
たり前と思いすぎているベンダーは、この先、生き残っていくことは難し
いでしょうね。
ただし、国を商売相手にするなら、また別の話ですがね。
(皮肉です)
(コメントやブックマークはこちらのリンク先へ)
→ http://it-ura.seesaa.net/article/120276973.html
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■ Hot Topic :知ってるだけで恥ずかしい 現代オタク用語の基礎知識
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私がとある勉強会でご一緒させて頂いている方が、この度、アキバ系の本
を出版することになりました。
以下、執筆者、藤原さんのメッセージです。
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これまで生きてきた時間をほぼ「オタク」的に過ごしてきた私が、様々
なご縁でディスカヴァー・トゥエンティワンのエース編集者さんに声を
かけていただきました。
「この日のために30年以上前に生まれてきたので、やれます、やっちゃ
います」という勢いのよい返事をして執筆を始めました。
まず言葉をピックアップしたまでは良かったのですが、すぐに自分の見込
の甘いことがわかりました。大量のキーワードを正確に記述するのには非
常に苦労しました。なんとなく使っていた言葉を文字として説明するのは、
思った以上に手間と時間のかかる仕事でした。
しかし、新たな発見も多く楽しい経験でした。その後、それぞれのジャン
ルの達人に原稿を査読していただき、さらに詳細な指摘と意見をいただき
ました。そこで自分の各ジャンルへの認識の甘さをさらに知ることになっ
たのですが、ますますオタク世界の深遠さに触れることができました。
最初に企画書を送ったのが2008年4月ですので、発売までに構想3カ月、
調査・執筆、10カ月の計13カ月 かかりました。読んで楽しく面白いこと
に、相当真剣に時間と労力をつぎ込みました!
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野村総研が定期的に出しているオタク系マーケティングレポートが気にな
っているそこのアナタ! きっと気に入ることを間違いなしです。
とあるアキバ界隈の書店ではフロアの一スペースを数十冊で埋め尽くして
いるほどの支持を集めていますので、ちょっとでも気なったら是非どうぞ。
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このレポートは、会議のベストプラクティスは何なのか、ファシリ
テーションとはどのように実践すべきなのかを、会議の現場の視点
から解説したガイドブックの無料レポート版です。
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【定番レポート】
▽できる人の9つの法則
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Copyright(C)2004-2009 吉澤準特 引用元を示した転載はOKです。
編集後記)
エントリー中の巨大SIerとは某D社のことです。
ほんとうにブラックボックス化した提案を受けていて四苦八苦です。
でも、費用明細を出せと言われているD社の担当さんは
実はもっと四苦八苦しているのだろうなぁ、と
なんとなく予想しています。
お互いに頑張りましょう・・・