ダメ上司を見習え! 3分で分かる仕事が楽しくなる秘訣

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辞めるといったら「ペナルティがあるから困る」と言われた 自分のことしか心配しない上司

配信日:2010年07月12日

こんにちは、グッチ55です^^


前回は、残業をテーマにした物語でした。
外村たちは仕事が終わった後に、自分たちのやりたいことを見つけました。
しかし、それを自由に出来ない状況にあります。

会社には定時が定められ、
残業をせずに帰ることは許されるはずです。

しかし、
何かのしがらみがあり、残業せざるをえないことが多々あると思います。

同僚が残っているから、上司にいいところを見せたいから、
残業代がもらえるから、仕事が終わらないから・・・

などなど、残業をする理由はいくらでも見つかります。

ある意味、日本人は残業をする理由を見つけるプロでもあると感じています。

私自身は残業をすることは悪いことだとは思いません。
ただ、それは自発的な残業であるべきだと思います。

私たちの人生には限りがあります。
来年の今頃にはこの世の中にいないかもしれないし、
明日には生きていられないかもしれません。

本当はやりたいことがあるのに、
早く帰って子供の顔をみたいのに、
デートがあるのに、

それなのに「やりたくもない」残業をする必要があるのでしょうか。

誰のための残業なのでしょうか?
会社のため?
お客様のため?


残業をするときは、楽しい気分でないと
自分の人生を切り売りしているに過ぎません。


「そんなことを言われたって、簡単に帰れないよ」

と言われるかもしれませんが、
誰かが変わっていかないといけないのです。


難しいテーマですが、
意見がありましたら、私たちに指摘してください。
お便りをお待ちしております。
→ m_gucci55☆yahoo.co.jp(☆を@にかえて下さい。)

さて、今回はどのような上司が登場するでしょうか?


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◇ ダメ上司を見習え! 3分で分かる仕事が楽しくなる秘訣 第61回
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このメルマガは上司と部下がおりなす物語を紹介します。

主人公である外村勝之が、様々な企業で働き、様々な上司と出会います。
いくつもの出逢いから外村は、自分が成長するためのヒントを得ていきます。

外村を支えるのは澤田康介。
澤田は外村と同じ立場、異なる立場にたって外村を支えていきます。

この2人が出会う上司は、良い面も悪い面も持った上司たちです。

この上司たちとのやりとりから

□部下から見た問題点
□部下として今どうすべきか
□自分が上司になった場合はどうしたらいいのか

の3つを学ぶことにします。


注意して頂きたいことがあります。

このメルマガは上司をバカにし、あざ笑うためのものではなく
上司を反面教師とし、将来の成長につなげるための物語であることです。



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◇ ケース:辞めるといったら「ペナルティがあるから困る」と言われた 自分のことしか心配しない上司
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登場人物 
上司A(宮別主任)
部下A(外村)
部下B(澤田)
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 私の母親は薬剤師の仕事をしていた。ただ、今では仕事から離れ、父親と悠々自適の生活を送っている。

 母親は地元のスーパーの薬局に勤めていて、地元では名前が知られていた。
小さい町に住んでおり、大きな病院もなかったため、ちょっとした病気や都合の悪いときには
近所の人が母親に助言を求めたものだ。

小さい頃、周囲から頼られる母親が誇らしかったことを覚えている。
そのようなことから私は自然と薬剤師を目指すようになった。
一生懸命勉強してきたことで、有名大学の薬学部に進学することが出来、順調に薬剤師になることができた。


外村:「主任、おはようございます」

宮別:「おはよう。今日も元気だね」


 私は大学を卒業後、地元の病院に勤めることになった。
主な業務は医師の処方せんに従い、医薬品を取り揃えることである。
その他に入院患者さんに薬の飲み方を説明したり、アレルギーや副作用がないかを確認したりすることも重要な仕事の一つだ。


 大学での勉強は活かされているものの、医師や患者さんと触れ合うことも多く、私にとっては非常に大変であった。


外村:「澤田さんは、どうして就職先を病院にしたの?」

澤田:「え? どうしたの?」

外村:「いや、別に何もないんだけど・・・」

澤田:「小学生の頃、大きな事故にあってここの病院に運ばれたんだ。
生死をさまようような事故だったんだけど、この病院の人たちのおかげで何とか助かったんだ」

外村:「あ〜。それでここの病院で働きたいと思ったんだ。でも、何で薬剤師なの?」

澤田:「本当は医者になりたかったんだけど、俺は手術とかダメなんだ。生肉を見るとね・・・」

外村:「・・・(笑)」

澤田:「じゃ、看護師は? って思ったけど、病院で働ける仕事でピンと来たのが薬剤師だったんだ」

外村:「へぇ。何だかドラマチックだね」

澤田:「そう? 外村さんは何でなの?」

外村:「俺は母親が薬剤師をしてて、母親に憧れてさ」

澤田:「素敵な動機じゃん」


 私は小さい頃からなりたいと思っていた薬剤師になってみて、
この仕事を続けることが出来るか不安に感じていた。母親にそのことを伝えると、
「病院が合っていないんじゃないの?」という返事をもらった。


 このことを素直に主任に相談した。


外村:「主任、相談があるんですが?」

宮別:「どうしたの?」

外村:「言いにくいことなんですが、正直に言います」

宮別:「言ってごらん。何でも聞いてあげるよ」

外村:「実は、この仕事を続ける自信がないんです」

宮別:「どういうこと? この仕事は外村君のやりたかったことじゃないの?」

外村:「確かに薬剤師を目指していて、薬剤師になれ夢は叶ったのですが、何だか違うんです」

宮別:「まだ仕事に慣れていないせいもあると思うよ。私、外村君のお母さんに昔お世話になったんだけど、
外村君はお母さんを思わせるような、良い仕事をしていると思うよ。自信を持ちなさい。
自分がやりたかった仕事をやれているんだから、幸せ者なんだよ」



 主任の他にも何人かに相談したが、なかなか答えが見つからなかった。


私は、なぜ薬剤師になりたかったのかを思い出した。
私は、母親が人から頼られている姿を見て「かっこいいな〜」とよく思っていた。
だから、私もそのようになりたいと思った。それは間違いない。だから、薬剤師を目指したのだ。

しかし、私は母親とは違い、人と接する仕事がそれほど好きではない。
そこに違和感があるように思えた。

それよりも、一人で黙々と作業に取り組みたい。
そう思えたときに、自分が何をやりたいのかが分かってきた。

 私は転職をする覚悟を決めた。薬剤師の資格を活かし、
健康食品や医薬品の商品開発が出来る会社にいこうと決めた。研究者になりたい。


 心が決まれば、後は行動に移すだけである。
 

外村:「宮別主任、お話があります」

宮別:「どうした、どうした? ふっきれたような顔しているね。悩み、なくなったの?」

外村:「はい」

宮別:「それは良かった。これからも頑張りましょうね」

外村:「そうなんですが、実は病院を辞めようと思っています」

宮別:「え? それはどういうこと?」

外村:「自分がやりたいことを、あれからずっと考えていました。
それで、自分は研究開発の仕事がやりたいって分かったんです」

宮別:「そうなの。自分のやりたいことが見つかって良かったね」

外村:「はい。ありがとうございます」


 私は、宮別主任に快く送り出してもらえると思っていた。


宮別:「でもね〜、ちょっと困るわ〜。辞められると、私が怒られるのよね」

外村:「どういうことですか?」

宮別:「もうちょっと辞めるのを待ってくれる? 私の下の人が辞めると私の評価にひびくのよ。
外村君を別の子の下につけるまで待ってくれない?」

外村:「・・・本気で言っていますか?」

宮別:「そうよ。お願いね」


 宮別主任の気持ちは分からないでもないが、悩んだ末で出した自分の決断に対して、
主任のこの態度はあんまりだと感じた。


宮別主任以外の職場の人たちは、私のこの決断に、


「がんばってこい!」
「やりたいことが見つかって良かったね」
「うらやましいな」
「良い商品を開発しろよ」
「もっと一緒に働きたかった」


など、私を励ましてくれたり、別れを惜しむ声をかけてくれたりした。
正直嬉しかった。この決断に不安もあったが、暖かい声をかけてもらえて、勇気をもらえた。


 結局、周りからの進めもあって、宮別主任の「お願い」を叶えずに転職してしまった。


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□ 部下から見た問題点
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外村は、宮別主任が自分勝手だと感じています。

宮別主任の言う「私の評価に響く」は自分の都合です。
一方、外村は、転職という人生において重要な決断をしています。
宮別主任は自分の評価と外村の決断を天秤にかけて、自分の都合を優先させました。
また、外村の決断を「転職くらいいつでも出来る」と軽視しています。

以上より、外村にとって、宮別主任の態度は人の気持ちを汲まない自分勝手なもののように感じました。


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□ 部下として今どうすべきか
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転職のようにある組織から離れる際、不満や文句をぶちまけて去る人がいます。
もう組織とは縁が無いわけですから、今までの恨みや辛みを吐き出しても問題無いのでしょう。

それは組織と自分、法人と個人というつながりで考えた場合の話です。
しかし、人と人とは、意外なところでつながります。

縁が無いと思われた人も、急にどこかで出会うものです。
高校の同級生と就職先の会社で出会ったり、
次の会社の上司が前の会社の上司と友達であったり、
同じ業界にいる限り、人と人とはどこかでつながっているものなのです。

だから、組織を離れる時は、離れるからこそ好印象で去りましょう。
「立つ鳥跡を濁さず」
良縁を多く残しておくことはいずれ自分の為になります。

外村の場合、宮別主任にもう少し事情を説明することは出来なかったでしょうか。
「今まで大変お世話になりました。しかし、次の会社からすぐに現場に入ってほしいと言われており、
残念ながら宮別主任のご希望に沿えません。」

今までお世話になった感謝の気持ちは忘れずにきちんと自分の事情を伝えれば、
宮別主任も分かってくれるのではないでしょうか。

そのように好印象を残すことで、いずれ縁があった時や自分が困った時など
助けになってくれるかもしれません。

良縁を自分の命綱として捉え、人とのつながりを多く残しておくようにしましょう。


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□ 自分が上司になった場合にどうすべきか
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上司の場合も同じです。
離れるからといって、おざなりな対応をしていいわけではありません。
上司と部下の前に人と人との縁なのです。

会社の都合で転職を延長させるのは仕方が無いかもしれません。
仕事の引き継ぎなど必要な作業があるでしょう。
しかし、自分の都合で部下の転職を引き留めるのはやはり自分勝手と言わざるを得ないでしょう。
そのような評判は残る部下達にも広がり、「人として非常識」とのレッテルが貼られてもおかしくありません。

部下を気持ちよく送り出し、好印象を残しておくようにしましょう。
その部下が出世した際には、恩返しにと何か仕事を回してくれることを期待する方が大局的に捉えて自分の利益となります。
転職した後も定期的に会い、つながりを保ち続けることで、またそこから新たな人脈が広がることもあるかもしれません。

いずれにせよ、人とのつながりはいずれ自分の助けとなる大切なものなのです。



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□ 編集後記
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「部下が会社を去ることが自分の評価につながること自体がおかしいんじゃない」

「会社としては、ダメな上司を見つけるという目的もあるようだよ」

「それを、形式的に判断していることがおかしい。
それは会社の怠慢であって、調査を入れたうえで評価につなげなければいけないと思う」

「そうだね。今回の件では上司の評価が悪くなるのは、おかしいよね」


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