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泣いても笑っても

配信日:2009年12月17日

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データマイニングで宝物を見つける! No.197

 〜 泣いても笑っても 〜

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皆さん、こんにちは! 米谷学です。
気のせいか、「泣いても笑っても今年はあと●日です。」というような言い方を
テレビやラジオなどで見聞きしなくなったように感じます。

チェーン店の小売店や外食店等は、大晦日から正月も営業している店が多く、
ここ数年、わたくしは正月気分がだんだん無くなってきており、おせち料理も
量がだんだん減ってきています。

長年正月に放送されていた「かくし芸大会」のテレビ番組も来年の正月で
最後になるとのことで、年々正月らしさが少なくなっているものの、「一年の計は
元旦にあり」と言う言葉は大事にしたいと思います。

さて、今回は数年前にこのメールマガジンでも採り上げましたが、大晦日の
紅白歌合戦などでも触れられることがあるので、視聴率について考えてみます。

視聴率は皆さんのご存知の通り、テレビ番組やCMがどのくらいの世帯・人々に
観られているのかを示す指標の1つです。

なお、ビデオリサーチ社によれば、関東地方では600世帯が調査対象になって
います。サンプルサイズ(標本数)は600です。
ここで言う関東地方とは、東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県・群馬県・栃木県・
茨城県と、静岡県熱海市・伊東市が含まれます。

ちなみに本来ならば、これらの地域の全世帯(人口)に対して観たテレビ番組に
ついて、調査をしたいところですが、これは不可能ですね。
そこで、性別や年代などの偏りが無いように、調査対象者を抽出したいところです。

このビデオリサーチ社では、系統抽出法と言う方法を使っているそうです。

「系統抽出法」とは、調査対象に通し番号をつけ、最初の標本1番目だけは、
ランダムに選びます。
そして2番目以降の標本は、一定間隔(この場合は600)で抽出する方法です。


では、実際に「視聴率10%」という場合を考えてみましょう。
もし視聴率10%を超えるか超えないかに意味があるとすると、統計学上の誤差を
考えた場合、あまり意味がないことが言えます。

関東地方で標本数600、視聴率が10%の場合、信頼区間95%(後述)
の場合、誤差はプラスマイナス2.4%となります。

つまり、7.6%〜12.4%の間に実際の値がある、と判断できます。

ということは、いくら視聴率10%とは言っても、誤差を考えれば、
視聴率が8%でも12%でも、結局は誤差の範囲内と考えられます。

●また、標本数を上げる、すなわち調査対象の世帯数を増やせば、誤差の範囲が
小さくなり、精度が上がります。

仮に、同じ視聴率10%で、標本数が2000の場合の誤差は、1.3%と
なり、標本数が600の場合と比べて、精度は上がります。

一般のアンケートでも同様ですが、調査対象を増やせば、それだけコストが
かかるので、その兼ね合いで、標本数を決定しないといけないのでしょう。

●テレビドラマなど、特定のテレビ番組を連続して調査する場合、調査対象の
世帯は同じなので、1回目よりも2回目の方が視聴率が上がった…というように、
推移については分析をすることができます。

しかし、特定の1回の放送について、視聴率1〜2%の差で一喜一憂しているのだと
したら、統計学的にはせいぜい誤差の範囲だ、ということです。



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  手洗いやうがいの励行を、わたくしからも呼びかけます。

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発行: 米谷 学
     ハロー!データマイニング(旧・上田データマイニング塾)
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     池田データメーション研究所 http://www.datamation.jp

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