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【経営戦略考12/05/24】原寸大で間取りを確認>期待ハズレのリスクを減らす

配信日:2012年05月24日

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━━━━━━━━━━━━━━━━ 2012/05/24(通巻2172号)━
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■■   原寸大で間取りを確認
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━━━━━━━ 情報源:日本経済新聞 2012.05.24【東京35面】━

商品・サービスの良さをわかってもらうことは、マーケティングや
販促の重要課題です。

結局のところ、「よくわからない」ものは、買ってもらえません。

そこを“わかってもらう”べく、いわゆる「お試し」を提供する手
法が使われません。

最もポピュラーなのは、食品売り場での試食や試飲でしょう。

当社でも、「コーチング無料体験講座」を開催し、コーチングを体
感的に理解してもらようにしています。

ですが、あくまでも「お試し」は「お試し」に過ぎません。

「お試し」を限りなく「本番」に近づけていくために、「初回無料」
というやり方もできます。

とは言え、商品・サービスの特性によっては、それが難しいものも
あるでしょう。

24日付けの日本経済新聞東京版に、「住宅メーカーの藤島建設は注
文住宅の設計前の打ち合わせ時に、専用スタジオで実際に間取りを
再現して顧客に確かめてもらうサービスを始める」という記事が掲
載されています。

「ポリスチレンフォーム製の軽量な板を使い、天井からつり下げて
設計図通りの寸法で壁や柱などを表現する」のだそうです。

大変そうな作業に思えますが、記事によると、「営業担当者でも1
時間程度で設営でき」るとのことです。

※藤島建設・社長ブログ → http://goo.gl/ztS9M

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■■   期待ハズレのリスクを減らす
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このケースでは、食品の試食のような、販売前に行なう販促目的の
「お試し」とは異なり、恐らくは契約後に提供するサービスです。

ですが、記事は「注文住宅の弱点だった注文時と引き渡し時とのギャッ
プを埋める手法として活用、販売増を狙う」と紹介しています。

販売増を狙えるのなら、やはり販促効果があるということになりま
す。

「よくわからない」ものは買ってもらえないと先述しましたが、
「わかった」つもりで買ったところ、全然違っていた、ということ
もあります。

これは「よくわからない」よりも、始末が悪いと言えるでしょう。

「よくわからない」ものが買ってもらえないのは、そのような期待
ハズレのリスクを顧客が嫌うからです。

だとすれば、「よくわからない」という疑問を解消すると共に、顧
客側の思い込みや誤解・錯覚を修正することも、期待ハズレのリス
クを低減します。

これは、本来あるべきマーケティングや販促の方向性としては、正
しいことでしょう。

とは言え、「よくわからない」を解消しようとする一方で、自社に
有利になるよう、あえて顧客を「思い込み」や「錯覚」に誘導する
販促手法が使われることもあります。

後者のやり方はクレームにつながりますし、特に口コミの価値が高
まっている昨今、悪評が広がってしまう恐れもあります。
(この記事の背景として、住宅産業が「クレーム産業」と呼ばれて
きた事情もあるでしょう)

「よくわからない」の中には、思い込みや誤解・錯覚も含まれてお
り、それらの有無も含め、「よくわかった!」となるような売り方
ができることがベストですね。

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■■■■■■■■■■■■ 今日の教訓 ■■■■■■■■■■■■
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あなたの企業の商品・サービスは、市場によく理解されているだろ
うか? その“理解”には、思い込みや錯覚による“誤解”が含ま
れていないかどうか、チェックしてみよう。もし“誤解”があるの
なら、それを正すことのできる売り方を考えてみよう。

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