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【BBBUPGRADE76】電子出版の未来図 立入勝義(著)
配信日:2012年04月30日
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□□ B U S I N E S S B O O K B A N K
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B B B
UPGRADE
ビジネスブックバンク・アップグレード
vol.076 2012.04.29 SUN info@businessbookbank.com
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__c20__さん
こんにちは!BBB(ビジネスブックバンク)発行人の山村です。
今日は仕事で山梨に来ています!暑い!
さて、本日御紹介する一冊は、
UCLAを卒業し、日本企業の北米進出や、さくらインターネットの
米国法人代表などを務めていらっしゃる、
立入 勝義(たちいり かつよし)さんの『電子出版の未来図』です。
ハリーポッターが著者自らEPUBで電子出版されたり、
多くのプラットフォームが林立してきたりと、
電子書籍・電子出版が普及するティッピングポイントを
迎えているのではないかと感じていくつか手に取ったうち、
最も参考になった一冊です。
誰もが言っているようなことを並べただけのような
多くのうすっぺらい本が並ぶ中、
本書は著者が電子出版を、しかも電子出版先進国の
アメリカで行った経験があり、それだけでなく、
そのデバイスやITにまで明るいということもあり、
非常に説得力がある一冊でした。
電子出版元年と言われた2010年に出版された本ですが、
今読んでもその新しさや考え方は色あせていないことが
わかります。むしろ、時代が追いついてきていますね。
今後、いろいろと電子出版に関するニュースも
より増えてくる中で、ぜひ読んでおきたい一冊です!
ここからは個人的な話になりますが、電子出版市場は、
コンテンツメーカーにとって、もしかしたら最後の市場が生まれ、
拡大するフロンティアなのかもしれない、とすら思っています。
僕は、電子書籍自体は、「情報を届ける」という
意味では、特に大きな変化はないと思います。
具体的に言うと、メルマガやブログ、SNSなどと同様で、
情報を届ける「形」が変わっただけのものですよね。
結局、これまでのASP、SaaS、クラウドがほぼかわらないのと
同じことで(厳密な定義をしているところもありますが)、
ただ情報を届ける呼び名が変わっただけだと思っています。
PDFは電子書籍ではないのか?というと答えはありませんし、
電子書籍ってなに?と聞かれると、まだその定義もファジーです。
では、いったいなぜ電子書籍が最後のフロンティアかも
しれないと思うか?ですが、これらを前提に、
『電子書籍が有用だと思う10の理由』としてまとめてみました(笑)
・電子書籍を作成・流通させる仕組みやプラットフォームが
出来上がりつつあり、出版への敷居が下がった。
・電子書籍を読むための環境が整った。
(たとえば、スマートフォンやタブレット端末の普及、
規格の決定、技術やノウハウの蓄積等)
・しっかりとしたコンテンツを創る人(電子書籍の内容を創る人、
電子書籍として、創り上げる人)が増えてきた。
リアル書籍の世界からそのような人たちが流入しており、
新たにクリエイターが生まれる可能性もある。
・物理的な質量がないことにより、流通にかかるお金と時間が
相当程度削減できること。
・リッチな表現や内容の変更が可能であること。
・これまでの書籍マーケットではリーチできなかった、
新たな層に情報を届けられる可能性があること。
・編集、リーガルチェック、デザイン、リスクヘッジ機能など、
既存出版社が持っていた機能を電子書籍でも実現できること。
・価格などの決定権が自由にあり、情報(やその元となる努力)に
本来の価値が与えられる可能性があること。それにより、
新たな個人ブランドとしてのロールモデルや、ビジネスとしても
ミリオネアが誕生する可能性をもっていること。
・ソーシャルメディアとの親和性が高く、個人ブランディングが
重要な時代のアウトプットの形として適していること。
・書籍は物理的に存在してこそ!という、価値観から、
大切なのはコンテンツだという本質的な価値観へと、
価値観のシフトが起きている。
特に僕は、最後の価値観のシフトが重要だと思っていまして、
結局は情報を脳に入れるという行為自体は一緒なので、
「物理的な本がいい!」と思っている人(実は僕もそのひとりですが)も、
電子出版がマーケットとして成立・確立していくことによって、
そのメリットが利用者を惹きつけ、いつかはその世界に
なじんでいくのだと思います。
では、本日もどうぞお付き合いくださいね。
ご意見、ご要望、なんでも結構ですので、
いつでもご連絡くださいね!かならず返信します。
info@businessbookbank.com
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■■■ 今週の書籍紹介
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・電子出版の未来図
・立入 勝義(著)
・http://cs-x.net/bbb/c/00244.html
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■■■ チェックポイント B B B C H E C K P O I N T
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■電子出版で売れるコンテンツは紙とは違う
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多くの人々が解説しているが、電子出版市場は、
既存の出版市場とはあらゆる面で異質である。
両者は、まったく違うと言っても過言ではない。
そこでは、従来のやり方の多くは通用しない。
すでに、この分野にアメリカで参戦した筆者は、
たった半年でこのことを思い知った。
これには良い面と悪い面がある。
良い面というのは、場合によっては電子出版のほうが
簡単なこともあるということで、
悪い面というのはちょっとした前提条件の違い、
いわばボタンの掛け違えで従来の手法ではいくら予算や
時間をかけてもまったく功を奏しないということが
平気で起こってしまうという、予測不能な状態に陥ってしまうことだ。
こちらは主にビジネスの収益の問題に直結してくる。
良い面というなかでは、たとえば価格の問題がある。
これまで約200ページの新書が770円で売られていたとして、
それよりもはるかに少ないページ数で同じくらいか、あるいは、
その逆にそれよりはるかに高い金額で
普通に売れるような商品がでてくる可能性がある。
これは電子化がもたらす既成概念の破壊の典型的な例である。
たとえば筆者が始めた電子出版社(LMDP)では、
アマゾンが運営する「Kindle Store」(キンドルストア)上で、
漢字と仮名(平仮名、カタカナ)の学習用フラッシュカードという
コンテンツを売りだしてみた。
これらは文字数にして一枚につき多くて20字ほど、
ページ数にして多くて百数十ページであるが、
価格は3.95ドルに設定してみた。
当時は、一部売れる度に売価(MSRP)の35%にあたる
1ドル強が入ってくるので、こうしてみたのだが、
これが実によく売れた。
具体的には、瞬間的にではあるがKindle Store上の
売上ランキングにおいて全35万コンテンツ(当時)中
3800位倍にランクインしたことがある。
実に店頭の全コンテンツのなかの上位1%にあたる売上だ。
■電子書籍と既存の書籍は流通プロセスも全く違う
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電子書籍の悪い面のポイントを考えるにおいて、
非常に重要なことの一つがオンラインマーケティングの重要性である。
これも、多くの人が見落としているので、あえて述べておきたい。
電子コンテンツはその性質上、取引される場所はオンライン、
つまりインターネットというインフラの上でのみに限定される。
この点でも、電子書籍は紙の書籍とはまったく異なる。
オンライン販売が、通常の書籍販売とまったく異なるのは、
少し想像力を働かせれば理解できるはずだ。
そして、出版業界に長く身を置く者であれば、
この意味と恐ろしさを今後は身を以て体験するだろう。
これはつまり、原則として
「電子出版のコンテンツを宣伝する場所はウェブ以外にはあまりない」
ということを意味している。
従来の紙の書籍は、新聞や雑誌、
あるいは電車の中吊りなどの紙メディアに広告を打ち、宣伝をした。
しかし、電子書籍となれば、この方法は主流でなくなる。
■中間業者がいないので著者自らが宣伝を
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電子出版のビジネスモデルは、簡単に言うと、
中抜きをすることでサプライチェーンを簡素化し、
それぞれの商業階層の取り分を増やすというのが最大のメリットである。
なので、たとえば、一般的には売上単価と収益は収縮するものの、
著者の取り分は増えるので、それなりの売上を達成できれば、
利益を享受することができる。
ところが、このメリットを最大化しようとすればするほど、
多額の宣伝費などかけられないわけである。
つまり、出版社や書店などが宣伝をしてくれない分、
また著者作家以外は、有名ポータルサイトでも宣伝してくれない分、
著者自らがなんらかのかたちで販促をするということになる。
つまり、著者自らが宣伝するのだ。
プレスリリースを流すのも自分の事務所名儀になるかもしれない。
著者という「個」のアピール力が、本当に重要になってくる。
つまりパーソナルブランディングの意義が一段と高まるということである。
これからの電子作家にとっては、ブログやSNSなどが
欠かせないツールとなるであろう。
つまり、ソーシャルメディアの活用である。
自らブログを書いたり、またはファンとつながるSNSサイトを運営したり、
さらにツイッターやユーチューブを駆使しなければ、
新たな電子書籍市場では生き残れないだろう。
■電子出版とソーシャルメディアの高親和性
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ブログに始まるオンラインの情報発信ツールは、電子出版、
囲い込み用の会員制サイトなどと強く結びつき、
またビジョンを共にする仲間と協力しあうことで
ネット上に強力なソーシャルメディアのネットワークを
構築することができる。
オンラインマーケティングを駆使したパーソナルブランディングに
成功した者同士が提携するようなネットワークは、
いずれ既存のマスメディア勢力をも脅かすような
存在に発展していくだろう。
したがって、電子書籍、電子出版というのは、
単なる電子上の出版(=E-publishing)ではなく、今後勃興する、
ソーシャルメディアと関連して成熟していくものなのだ。
■コレクター願望は電子書籍でも満たせる
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電子書籍に関するディスカッションで時折登場するものに、
いわゆる「コレクター心理」というものがある。
紙なら所有できるが、電子では所有できない。
これが気に入らないというのだ。
それを嫌う読書家は、実に多い。
たとえば、本や漫画が本棚に並んでいること、
それ自体に満足感を感じるという人は多い。
またこれは、時には他人に対する優越感で
あったりもするからやっかいだ。
本の時代は長く続いているので、
もちろん古書の市場やビンテージマンが、
絶版本のコレクターなども存在するわけである。
彼らの言い分としては、電子書籍だと「所有している」気がしない、
というわけだ。
もちろんいつまでこういう意見が一般的であり続けるかはわからないが、
筆者も俗に言う「本の虫」として育っただけに、この心理はよく理解できる。
なにを隠そう筆者も、誰かの家にお邪魔した際に本棚が見えると
すぐに中身が気になってついついのぞいてしまう人間だ。
本棚は、たいていの読書家にとって、
自分のアイデンティティとも言えるほどの意味を持つ。
しかし、一方で収集癖は物理的に制限された世界では
問題となることも多い。
たとえば都心のワンルームマンションに住んでいる筆者の
親友のように、増え続ける漫画の蔵書にただでさえ狭い部屋の
スペースがどんどん占有されて
置き場に困っているという人も多いと思う。
このことを考える度に、筆者がいつも思い出すのが、
ブクログというサービスだ。
※BBB注 ブクログ http://booklog.jp/
これは、ペーパーボーイという会社の家入さんという社長さんが
独自にスタートされたサービスで、立ち上げは2004年だが、
筆者も早い時期からこのサービスを愛用しているユーザーの一人である。
ブクログでは仮想本棚を作成して、そこに自分が過去に読んだ本を
登録すると、アマゾンから画像を引っ張ってきて画面に表示される。
その後、読後録やレビューを書くのだが、
アフィリエイトやブログパーツの機能もあり、
筆者はかなり昔からこのサービスを地道に愛用している。
ただ、これは誰かに見せるためではなく、
ほとんどは自分だけのための電子本棚だ。
しかし、もちろん他人に見せることもあり、
他人の本棚をフォローすることもできるという点では
ソーシャルメディア的な要素をきっちり押さえている。
なにより重要な点はこのサービスでは自慢の蔵書をほぼ無制限に
陳列することができるということだ。
これを御覧になられた方は、アップルのiBooksのプレゼンテーションを
思いだされるかもしれない。
ブクログはこのサービスをずっと前からやっていた。
同じような時期にアメリカには似たようなサービスがなかったので、
筆者はこのアイデアにいたく感心したのを覚えている。
最近このブクログが「パブー」という電子出版のソリューションを
展開し始めたのだが、これも当然の成り行きと言えよう。
当のブクログも開設当初よりは使い勝手が大幅に向上している。
一方アップルのiBooksは単に画像とレビューで読書歴を示すだけではなく、
実際のコンテンツも収納されている。
いまさら言うまでもないだろうが、電子書籍の強みは
端末であるリーダーのなかに数千冊という蔵書を入れて
持ち歩くことができる点だ。
ブクログ以外にも「本棚.ORG」などの類似サービスも始まっているので、
画面くらいは見られた方は多いかもしれない。
このようなインターフェースでもって実際に本を持っていなくても、
いまではコレクター心理を満たすことが可能になったし、
他者と自分の読書歴や嗜好を共有することができるようになった。
もちろん、実際にどうしても紙でもっておきたいというものがあれば、
それを止める理由は一切ない。
要は使い分けが生じるだろうというだけのことだ。
■美味しい話には裏がある?
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よく「美味しい話には裏がある」と言う。
とはいえ「本当に美味しい話も存在する」というのも事実だろう。
つまり、大切なのはその話が本当に美味しいかどうかを
確かめられる判断力である。
そこで、たとえばこういう「話」があるとしたら、
読者はどう判断するだろうか?
1)在庫リスクは一切なし、つまり在庫は陳腐化しないし
なんのコストも発生しない
2)販売後の返品率も極端に低く、返品の際にも手間がかかることはない。
(購入者は一週間の間に返品をするかどうか決めることができ、
理由なく返品できる)
3)取引先は超一流企業で債権回収時のリスクもなし。
(支払条件は45〜60日後)
4)商品は即時に世界100カ国以上で販売可能。
(ただし、言語による制限はある)
5)商品は棚に半永久的に陳列され、登録商品の数には制限がない。
6)商品はアイデア次第でいくらでも作成可能。
7)一度陳列した商品についてのメンテナンスは一切不要。
8)各商品の売価は枠内で自由に設定ができ、売れたら売価に対して一定の
(たとえば70%)の収益があがる。
9)商品はその気になれば一時間で自分一人で作成可能
10)販売はオンライン。つまり寝ている間にもお金が入ってくる。
11)理論上では、前記1)〜10)の条件を満たしつつ、
年間で億単位の売上を発生させることも可能!
製品寿命や在庫リスクがつきまとう製造業が嫌でサービス業に転じた
筆者でなくとも、こんなビジネスモデルがあれば
誰でもすぐ飛びつくのは間違いない。
世界が経済不況に喘ぐさなかにおいて、まさに夢みたいな話である。
が、前記はすべて実現しうる本当の話で、これこそまさに電子出版
(アマゾンの「Kindle Store」)が実現させた世界なのだ。
もちろん本当に売れるものをつくるためには努力が必要である。
しかし、それはどのビジネスをするにしても同じことなので、
誰もが願うのは最もいい条件でビジネスをしたいということであろう。
この願いを、実はアマゾンやアップル、
そして多くの電子出版に携わるプレイヤーが実現させようとしているのだ。
その意味で電子出版というのは、一種のマジックである。
ただし、前述したように「美味しい話には裏がある」わけだから、
ここは電子出版について正しく判断できる力がどうしても必要となる。
そこで本章では、すでに語り尽くされているかもしれないが、
電子出版のポイントについて筆者なりに、改めて解説していきたい。
■日本の著作権法にはフェアユースがない
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電子出版を日本でやってきた人々が、
よく言うのが「日本は著作権が厳し過ぎる」ということである。
また、筆者の知己の日本の既存出版界の人間も、
業界が違えど著作権を使う立場は同じであるゲーム産業や
IT産業の人間も同じようなことをしばしば口にする。
なんと言っても驚くのは、日本にはフェアユースがないことである。
フェアユースとは、簡単に説明すれば「著作権を構成に利用するなら、
著作権の侵害にはあたらない」という原理である。
つまり、公正(フェア)にやれば問題にされないということだ。
この場合、フェアとは、個人的な複写なども含むが、
おおむね公共の利用になる使い方で著者の権利を
侵害しないならいいということだ。
したがって、フェアユースの場合は特に事前に許可を取らなくても
著作物を使っていいようになっている。
ところが、日本の場合、どんなケースにせよ、著作権を使用する場合は、
著作者の了解、許可を求めなければならないことになっている。
しかも、ここにもっと悩ましい問題が存在する。
それは、一つの著作物に権利者が複数存在するということだ。
たとえば単なる単行本にしても、小説などの文学作品は別として、
ノンフィクションなどは著者がまったく一人で書いたりというのは稀で、
ゴーストライターが書いたり、あるいは編集者が大幅に手を加えていたりする。
さらに、表紙にはデザイナーが使用写真にはカメラマンの著作権がある。
このようなケースではこれらすべての人間の許可が必要となる。
となると、一人一人を訪ねて許可をもらい、さらに、
電子出版後の印税配分を決めたりする作業も必要となり、
そのうえでそのそれぞれに契約書をつくらなければならない。
これは、時間と手間がかかりすぎて、とても見合わないので、
これまで多くの出版社が電子出版に本格的に取り組もうとしなかったのです
と、日本の出版社の多くの編集者は口を揃える。
そもそも著作権とは財産権であるから、
それが何人かの権利者に分散しているということは、
土地にたとえれば地権者が複数いるということだ。
となると、そうした土地にビルを建てるなどして使うためには、
地上げ屋が必要になる。
いったい、誰がそんな役を引き受けるだろうか?
電子出版で確実にリターンが得られるコンテンツは別として、
これまで発売されてきた多くの書籍は地上げにかかるコストを考えれば
電子出版に見合う商品ではないのである。
■オプトイン方式という時代遅れの「壁」
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フェアユースと並んで日本の著作憲法に著しく欠けている概念に
「オプトアウト」という概念がある。
これは「拒否しない限り同意しているとみなす」ということで、
この反対を「オプトイン」と言い、
それは「同意しない限り拒否しているとみなす」
ということである。
両者はともに拒否する権利だが、その方向性はほとんど正反対であり、
日本は「オプトイン」の国である。
たとえば、あなたがどこかのサイトに会員になったりした時、
そこから頻繁に広告メールが届くことがあるだろうが、
それは「拒否」の表明をしない限り違法ではない。
ところが、オプトイン方式で行くと、
初めに「広告メールを送りますがいいですか?」と許可を得ない限り、
メールは出せない。
これは、著作物を使用する場合も同じで、
作品そのものにはもちろん著作者本人の許可は必要だが、
著作者本人のものでないものがその作品のなかに含まれていた場合は
オプトインではすべての許可を取っていかなければならない。
しかし、オプトアウト方式なら、乱暴かもしれないが、それは許諾の範囲、
引用の範囲と判断できれば、現著作者に当らなくても使用できる。
ただし、現著作者から「やめてほしい」という意思表示が出されたら
削除するということになる。
ネットの世界というのは、削除は一瞬であるから、
このオプトアウトのほうがはるかに馴染む。
要するになかったことにすればいいわけだから、
コンテンツの使い回しなどの自由が利く。
ところが、現在の著作権はネットがなかったときに成立したものだから、
このような一瞬でできる削除は想定していないのだ。
現在、アメリカのネット企業のやり方は、全てオプトアウトである。
グーグルは「検索履歴」「Gmail」「カレンダー」「You Tube」など、
ユーザーのさまざまな利用履歴データを収集しているが、
そのプライバシー保護の基本的なスタンスはオプトアウトである。
つまり、「利用者が拒否するならやめます」というスタンスなのだ。
もちろん、利用者には使う前にちゃんと中身を認識してもらうことは
告知しているが、基本的には勝手にやってしまっており、
こちらが拒否を申し出ない限り彼らはそのデータを使い続ける。
電子出版の話から多少それたかもしれないが、
このようなオプトアウト方式に移行しないと、
電子出版の市場拡大も発展もないのは、
賢明な読者ならおわかりだと思う。
フェアユースとオプトアウト。
この二つをうまく整備しない限り、日本の電子出版市場は、
大きくは拡大しないだろう。
■電子出版は本も雑誌も救わない!?
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アマゾンのブログ広告サービスやアフィリエイトなどのように、
電子書籍というコンテンツのなかにもハイパーリンクや画像などを用いて
広告を貼るようなモデルが普及していく可能性もある。
しかし、それがうまくいくかどうかはまったくもって未知数だ。
というのも、読者は「お金のにおい」を敏感に嗅ぎ取るので、
あまり露骨にやるとすぐに敬遠されてしまうからである。
読者側がそれらのモデルに慣れて指示してくれるまでには、
相応の時間がかかるだろう。
出版社にとってこれまで経営を支えてきた広告依存モデルである
雑誌というメディアは、電子出版が主流になるとどうなるだろうか?
これは当然のことながら、電子上でも広告を取り、
販売数を増やさなければ成り立たない。
しかし、ネット上では雑誌は一つのサイトに過ぎず、
ポータルでもない雑誌にそれほど多くのトラフィックが
集まるとも思えないから、広告、販売とも紙の収入を大きく下回るだろう。
つまり、記者のほかに編集者やカメラマンなどを抱えて
固定費がかかっている場合は、この固定費を賄えない可能性がでてくる。
電子出版といえども、結局はコンテンツの質が重要である点においては、
従来の出版となんら変わりないことはこれまでにも説いてきた通りなので、
単発の書籍に比べて、(発行頻度はともかく)
年間を通じて発行される雑誌については、
この固定費の部分がカバーできる見通しがある程度立たないと、
創刊すらままならなくなってしまう。
それでも、年間購読というモデルなら存在しうる。
先に読者から購読料を取り、年間を通じて発行するというモデルだ。
しかし、これも当面はよほど大手で知名度のある出版社でない限り、
読者も怖くて年間購読を申し込んだりできないに違いない。
このように、電子出版は本も雑誌も救わないのである。
ただ、この言い方には嘘があり、本当は既存の出版社が
「これまで続けてきたビジネスモデルで」
発行される本や雑誌を救わないということである。
■流通(取次)、書店はどうなるのか?
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いくらメールが発達しても、いまだに郵便局や郵便配達マンは
残っているので、書店もなくならない、
流通もなくならないという見方がある。
これはある面では正しいが、なくならなくても減っていくのは確実だ。
事実、すでにアメリカでは二大リアル書店の一つボーダーズ(Borders)は、
経営が悪化し、2009年10月に大型リストラを発表した。
これは、中型店200店を閉鎖し、
従業員の一割強にあたる1500人を削減するというものだ。
ボーダーズは、ミシガン大学アナーバーの学生が1971年に創業した書店で、
1992年にKマートによって買収された。
Kマートは、1984年にワーデン・ブックスを買収していたので、
これで二つの書店グループは統合され、名前も
「ボーダーズ・ワールデン・グループ」(Borders-Walden Group)となった後、
この書店チェーンは「ボーダーズ・グループ」と改名し、大型書店化を進め、
アメリカはもとより世界各国にまで発展するようになった。
しかし、この大型書店化は2000年代に入ってから行き詰った。
ボーダーズに匹敵し、Kindle(Barnes&Noble)も同じく
電子書籍に押されて店頭での販売が落ち込んだことを受け、
株価が低迷し8月には売却騒動が報じられた。
では、なぜ、アメリカの書店はここまで追い込まれてしまったのだろうか?
それは、一言で言えば「パッケージ・メディア」の時代が去ったからだ。
パッケージ・メディアというのは、
本も含めてCDやDVDのようなパッケージとして流通するメディアのことで、
ネットのようなオンライン上でダウンロードメディアが
流通するようになってから、一気に衰退がはじまった。
これは真っ先に音楽業界を直撃した。
つまり、米国でレコード専門店のタワーレコードやレンタルビデオ最大手の
ブロックバスターが倒産したように、今後は本や雑誌という
パッケージ・メディアを小売する書店は、街から姿を消す可能性が高い。
ネットの世界では業界一位しか生き残れないと言われるが、
時代の流れに沿わない業界ではたとえトップシェアを誇っている企業で
あったとしても、あっけなく倒産してしまう。
いまでは、オンライン・メディアとしての音楽は、
iTunes経由で購入するのが当たり前になっているのを見れば、
書籍が電子書籍というダウンロードメディアに移行すればするほど、
書店が街角から姿を消していくのは自明の理と言えるだろう。
■これからの電子出版社の役割とは?
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では、これから既存の出版社にとって代わる、
あるいは既存の出版社に追加される電子出版社の役割とは
どういうものだろうか?
電子出版社の役割は大きく言うと下記の五つになるのではないか。
1)著作者との権利交渉
2)作品をつくりあげる
3)作品を所定のフォーマットに落とし込む
4)作品を売り込む
5)収益を分配する
このうち、1)と2)は、もちろんこれまでの人脈と交渉力、
そして経験が十分に活かされる分野であるので問題はない。
もっとも電子化の権利交渉についていはほとんどゼロベースから
スタートすべきであるので一部では難航するかもしれない。
ただ、問題は3)と4)である。
まず、3)の所定のフォーマットに落とし込むことだが、
この作業をするからには電子出版のフォーマットの仕組みと特徴に
詳しくなければいけない。
もちろんこれは人を雇えば済むし、代行してくれるIT会社は山ほどある。
とはいえ、現状では電子出版といっても統一のスタンダードがあるわけではなく、
アマゾンとアップル以外にも数多くの電子出版チャンネルがあり、
それを難しくさせるのが言語の問題である。
これをどうするかは、各社の取り組み方次第だろう。
そして、4)の売り込みにも問題がある。
なにせ今回は売る場所がこれまでのような一般書店ではなく、
電子書店である。
すると、現状では通すべき取次ぎもない。
日本の二大印刷会社の大日本印刷と凸版印刷は、この分野に乗り出したが、
電子出版物の取次ぎ機能というものがどういうものかはまだ未知数だ。
ただ、この二社は、後述するような「ディストリビューター」あるいは
「エージェント」を目指しているようだ。
5)の収益分配に関しては、さほど問題はない。
いずれにしても、電子出版社といえども、2)の作品をつくりあげる。
いい作品をつくりあげることにおいては、既存の出版社とは変わりないし、
ここが最大のポイントになるのは間違いない。
■出版業界の人間はアナログ志向を貫きたい方が圧倒的だ。
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秋葉自作系を含むPC業界とオンラインゲームの業界を経験してきた
筆者からすると(大変失礼な話だが)、
驚くほどにITのリテラシーが低い人が多い。
そこで、こういう人々と電子書籍の世界をブリッジする存在が必要になる。
ここに登場するのが新しい「ディストリビューター」
あるいは「エージェント」である。
立ち位置的には、出版社とKindle Storeなどの販売プラットフォームの
中間に位置する彼らの仕事は、出版社からコンテンツを預かって、
希望のプラットフォームへの配信をすることだ。
これにより、デジタルな部分はディストリビューター、
アナログな部分は出版社、という安易な線引きが可能になるので、
なんとか救われたと思う出版関係者もすくなくないのかもしれない。
もっとも、適切な業者を選ぶという難しさがあるのだが、
今回の場合はかなりスピードと市場を見通す眼力が要求されるので、
自社にそのような体制を構築するのはよほど先見の明のある経営者を
トップに据えている出版社でなければ難しいだろう。
■出版社のリスクヘッジ機能は代替できない
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「中抜き」論が見落としている大きな点が一つある。
出版社がもつ機能のうち、校閲機能、原稿チェック機能である。
これは、いくら「中抜き」が進んで、セルフパブリッシングが全盛になり、
「誰でも出版社」状態になればなるほど、重要になる可能性がある。
著者が安心して原稿を書くことに専念できる環境を提供してくれているのは、
しっかしと原稿をチェックし、誤字脱字などの校閲を行ってくれる編集者が
出版社にいるからである。
その意味では彼らはリスクヘッジをしてくれており、
大出版社ともなれば法務部門もあり、原稿が人権問題や名誉毀損問題に
抵触していないかを常にチェックしてくれている。
たとえば、著者がつい書いてしまったことが、あとで差別表現だと大問題になり、
雑誌や本が回収されたケースはよくある。
出版というのはこうしたリスクと隣り合わせだということは、
実は一般的には意外と知られていないのではないか。
多くの本の向こう側では、出版社の校閲部門や顧問弁護士が
常にリスクチェックしている現実がある。
だから、著者もある程度自由に書けるわけだ。
もし、そんなチェック機能がなかったら、セルフパブリッシングの場合、
個人がそのリスクを背負うことになり、
たとえば名誉毀損の裁判を起こされて敗訴して何千万円もの損害賠償金を
支払うことになったらどうだろうか?
たちまち、著者の生活は立ち行かなくなるだろう。
最近では、名誉毀損に対する賠償額が高額になったから、
この手の訴訟リスクは大きい。
また、クレーマーという人種も存在する。
そのような人種を個人で相手にするのは本当に面倒なことである。
さらに、著者あるいはクリエイターというのは
けっこう暴走しがちな側面を持つから、
これの歯止めの役割も出版社はしていると考えていいだろう。
また、クリエイターがつくる作品のクオリティを保証してくれるのも
出版社の持つ機能である。
こうした機能は、すべて人間が介在しており、機械では代替できない。
パブリッシングというのは、書いたものを「パブリック」
(公:おおやけ)にするわけだから、リスクも責任もある。
すれらすべてを個人で引き受けられないことを考えると、
やはり出版社の役割は大きいと、筆者は考える。
■有料メディアの行く末
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時間と空間、そしてキャッシュ(資本)という制約条件のなかで、
一般消費者は、これから肥大していく質の薄い情報ではなく、
密度の濃い良質な情報を求めていくようになる。
金銭感覚と時間感覚に敏感な人であるほど、そういう動きを見せるだろう。
そして、そのためには必要な対価を支払うようになる。
が、そうなる人々の数も個々の月々の予算も限られているわけだから、
そういう消費者をどう取り込むかが、有料メディアの行く末となる。
この点で、筆者は、電子書籍のコンテンツがこれから大きく分けると
「文庫本や新書、ハードカバー」などの活字系コンテンツと
「雑誌や新聞、ムック本」といった画像系のコンテンツの二つに
分かれていくのではないかと思っている。
アマゾンはむろん前者を、アップルは後者を目指すだろう。
これは、消費者も大きく異なるから、意外と食い合いは少なくなる。
つまりアマゾンとアップルはお互いに熾烈な競争を
繰り広げているように見えても、実体は、いわば市場拡大のために
共闘しているようなものだ。
そして、このようなビッグネーム以外にも多くのメーカーや出版社、
電子出版業者を抱えているアメリカでは、様々な思惑が交差しながらも、
電子出版の未来が切り開かれていこうとしている。
■電子書籍の読者とソーシャルメディアの関係
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2009年11月、米国の出版社や出版関連企業の依頼を受け、
書籍産業研究グループ(BISG)が、電子書籍を読むユーザー像は
どのようなものなのか?
また、これまでのプリント版書籍の読者とどのように異なった行動を
するのか?を調査した結果が明らかになっている。
この調査が衝撃的なのは、およそ5分の1の回答者が電子書籍への関心を
増幅させ、過去12カ月の間にプリント版書籍を買わなくなったということだ。
つまり、いったん電子書籍を購入しはじめると紙には戻らない傾向が強いのである。
また、電子書籍を購入した動機として、
ソーシャルメディアの果たす役割が大きいことも特筆すべき点である。
この調査結果を見ていけば、これから形成される電子書籍の市場が
どんなものか、だいたいの予測が立てられる。
大事な点は、購買契機として読者が挙げるソーシャルメディアの存在で、
読者は本を読みたいと思ったとき、まず、自分の好きなものを読みたいと思い、
それを推薦してくれる信頼すべき人間がいれば、購入をためらわないということだ。
このような購入の仕方を現在「ソーシャルショッピング」と呼んでいる。
ソーシャルショッピングをする消費者にとっては、たとえば、
日本でアルファブロガーと呼ばれるようなソーシャルメディアの世界で
影響力を持つ人間(英語では「インフルエンサー」と呼ぶ)が、
大きなパワーを持つ。
これは、実際に紙の本の世界でも起こっているが、
電子書籍となればその影響力はさらに大きくなるだろう。
なぜなら、読者はその場で気に入ったらすぐに購入したいと
思っているからで、電子書籍の場合はオンラインマーケティングで
即時購買が完結できるため、本屋に行く必要がなく、
単にダウンロードすればいいだけだからだ。
■電子書籍をどうマーケティングするか?
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アメリカでは様々な手法が用いられるようになっている。
たとえば、ソーシャルメディアのコミュニティとショッピングサイトへの
入口を統合させたり、人々が集まっているツイッターのような
プラットフォームへ参加したりといった方法がある。
しかし、いちばん重要なのは、単一のプラットフォームではなく、
多方面に可能性の種を播いておくこと(シーディング)だと言われている。
いままではアマゾンのようなオンライン書店における「レビュー」が
重要だったが、今後は、電子書籍を中心に同じようなことに興味を
持つ人々をコミュニティ化したり、著者も参加させたりして、
よりソーシャル化を進化させることが重要だとされる。
■メディアの地殻変動
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アルファブロガー(和製英語)というのは、
「世間に影響力を及ぼすブログ」を書く人のことを指す。
このアルファブロガーという存在はオピニオンリーダーであり、
これからのソーシャルメディアを担っていく旗手の予備軍である。
「剣はペンよりも強し」ということを、
いままで以上に体感できる社会がこれから10年以内に到来するであろう。
すでにアメリカでは年収5000万とか1億とかを稼ぎ出すプロブロガーも
多く誕生している。
多くの識者が指摘するように、マスメディアというものはなくなり、
メディアの勢力図はいまとまったく違ったものになっている可能性が大きい。
一方、従来のメディア陣営も完全に廃れるということではなく、
おそらくかたちを変えて生き残りの道を模索するであろう。
要は、情報を分析・収集し、配信していく力というのが
これからどんどん求められる時代となり、
文章能力や読解力に代表される国語能力の重要性が強くなっていく。
そう考えると、これからは有力なブログが編集されて電子出版されることも、
どんどん起こりえるだろう。
となれば、Kindleが始めたような課金制ブログによって、
ブロガーというジャーナリストが自身の生計を支え、
それが一大コンテンツとなることも起こるだろう。
すでに有料化されているメールマガジンなどはこの存在に最も近いと言える。
ライブドアの創業者の堀江貴文氏も、
自身の知名度を活かしながら有料のメールマガジンとブログを通じて
年間一億円近い収益を稼ぎつつあるとも聞く。
ブロガーを語るにおいて、忘れてはならないことがある。
それは、これまでのマスメディアに抱えられた記事と異なり、
ブロガーは基本的に一匹狼であり、アメリカで主力となりつつある
「Huffington Post」のようなソーシャルメディアの例のように、
トラフィックを集めるためやヴィジョンを共有する仲間で
大きな旗を揚げるために群れることはあっても、
特定の大手広告主に基本的に依存しないことだ。
ソーシャルメディアは、読者からの直接的な支援によって
成り立つのが基本だ。
広告主が付いたとしても、それは読者をある程度直接支援するような
かたちになる。
現在、アマゾンやグーグルがブログ向けに提供している
広告ツールがその一例である。
ただし、ブログの欠点はツールとしての独特の体裁があり、
一気に読みこなすためにはあちこちクリックする必要があるし、
印刷してもレイアウトが印刷用になっていないためスムーズにでてこない。
つまり、ブログをまとめてよむために、今後は、
電子出版が用いられることも大いにありうるだろう。
ちなみに、日本にあるブログの数は世界トップクラスである。
■誰でもがクリエイターになれる時代の到来
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電子出版の最大のメリットは、
「誰でもがクリエイターになれる」ということだ。
そして、「誰でも(もちろんプロの作家も)簡単に有料出版ができる」
ことだ。
これがあるから、筆者は「クリエイターよ、大志を抱け!」と、
エールを送りたいのである。
現在、アマゾンが展開しているDigital Text Platform(Amazon DTP)
などを利用すれば、Kindle向けの電子出版を行うことができるわけだし、
今後も、同様のコンテンツアグリゲーションの仕組みは
たくさん登場するだろう。
「ブクログのパブー」などもそうである。
こうした世界では、一足早くデジタル化が進んだ音楽配信の
世界同様なことが起こるのは間違いない。
つまり、音楽の世界で、Tunecore、CDbady、The Orchardといった、
個人やインディ向けの音楽やビデオのアグリゲーションサービスが
登場したように、電子出版の世界でもそうしたものが登場し、
コンテンツを集め、メガプラットフォームなどに提供するようになる。
このような仕組みを使えば、大手出版社に依存しなくとも、
少なくとも作品の発表だけは可能だ。
あとは、いかにその作品を自分でプロモートし、
ソーシャルメディアを利用して多くの人間に認知してもらうかが勝負になる。
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■■■本日はこの書籍からの引用です
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・電子出版の未来図
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■■■ 本書の目次
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第1章 電子書籍に仕掛けられた罠
第2章 「iPad」「Kindle」は黒船なのか?
第3章 電子出版バカの壁
第4章 出版社は生き残れるのか?
第5章 電子出版はどこへ行くのか?
第6章 クリエイターよ、大志を抱け!
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■■■ BBB COLUMN
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質問する謙虚さの裏に、誠意はあるか?
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物事をたずねたり、教えてもらったり、
自分が知らないことを正直に伝えたりすることは、
実は、とても勇気がいること。
だから、人に素直に聞けることは、本当にすごいこと。
でも、なんでも聞いて良いかというと、
僕はちょっと違うと思う。
なぜなら、それは相手の時間を奪っているから。
調べればわかるようなことを聞くことによって、
相手の時間を奪ってしまうから。
そもそも、それまでの努力により知っていれば、
もっと会話が弾んだかもしれないし、
お互いの考えをぶつけ合うことにより、
もしかしたらすごいアイデアが生まれたかもしれない。
そういうチャンスも奪ってしまう。
それに、調べればわかるようなことを聞くのは、
相手に対して、とても失礼なことだということも
認識しておきたい。
だから、誠意を見せる為にも、自分で調べて、
それでもわからない部分を聞かなければいけない。
そうすることにより、好印象を持ってもらえるし、
相手も新たな視点を得たり、教えることにより、
より思考がまとまったりするメリットがある。
「こいつはデキるな!」と思ってもらえることもあるだろう。
こちらも調べることによってリテラシーが高まるし、
わからないことを調べる癖がつけば、
どんなことも自分である程度解決できるようにもなる。
もちろん、普段の何気ない会話や、その場でたずねたほうが
より会話が進むことだってある。
しかし、そういう例外を除いては、
まずは自分で考えたり、調べたりするクセをつけなければならない。
そして、質問する時には、誠意をもって、
最低でも相手に気持ち良いと思ってもらえる対応を心がけよう。
それさえ守っていれば、どんなにつまらない質問でも、
どんなに的を外していても、みんなあなたの味方になってくれる。
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■■■編集後記
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今日は人生最強とんかつとめぐり合いました。
美味小屋という山梨県甲府市にあるとんかつ屋さんなのですが、
※美味小屋
http://r.tabelog.com/yamanashi/A1901/A190101/19000291/
1ヶ月も熟成させたお肉でつくるとんかつがあったり、
日本はおろか、世界中からうまい豚肉をあつめ、
肉や部位を選べたりと、こだわりが随所にあります。
肉がうまいので、ソースに至ってはお店においてすらいません。
岩塩だけで食べるのですが、
僕は塩をかけすぎて怒られました(笑)
実際に食べてみると、脂身はとけ、お肉はほどけます。
もう、びっくりです。しかも激安で、普通のランチとあまり
かわらない値段で超高級店のようなとんかつが食べられます。
これは、相当お薦めです。ぜひ山梨にいったら、
いってみてくださいね。
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