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経営戦略考-日経記事から毎日学ぶ経営戦略の原理原則
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【経営戦略考12/02/29】マクドナルドが店舗不動産の大量保有へ>“比較”し“違う”と切り捨てない
配信日:2012年02月29日
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━━━━━━━━━━━━━━━━ 2012/02/29(通巻2148号)━
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■■ マクドナルドが店舗不動産の大量保有へ
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━━━━━━━━━ 情報源:日本経済新聞 2012.02.29【10面】━
自分自身を客観的に見ることは、かなり難しいことです。
コーチが必要なのも、クライアントにとって“鏡”のような役割を
果たしてくれる、すなわち自分を客観的に眺めることを可能にして
くれるからです。
自分自身を客観的に見るための方法の一つは、他者と比較してみる
ことです。
コンサルタントとしてクライアントに出向くと、「当社は他社と比
較してどうですかね?」とよく尋ねられます。
経営者としては、自社を「イケてる」と思いつつも、「井の中の蛙」、
「お山の大将」になっていないのか、心配になるのでしょう。
自己啓発本では「他人と比較するな!」的なことが書かれています
が、“独りよがり”に陥るのは望ましいことではありませんし、他
者との比較により、今までにはなかった「気づき」が得られるメリッ
トもあります。
29日付けの日本経済新聞に、「日本マクドナルドホールディングス
は店舗不動産の大量保有に乗り出す」という記事が掲載されていま
す。
「現在は賃借が大半だが、数年かけて新店と既存店を合わせ200〜
300カ所の土地・建物を取得する」とのことですから、大きな動き
です。
背景としては「スーパーなど流通業の都市部シフトや東日本大震災
の影響で日本マクドナルドの出店の中心である地方郊外は地価の下
落が続いている」ことがありますが、記事は“比較”の視点でこの
取り組みを解説しています。
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■■ “比較”し“違う”と切り捨てない
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日本マクドナルドの場合、比較の対象は世界各国のマクドナルドで
す。
記事によると、日本マクドナルドは「業績は好調だが、米国本社な
ど世界各国のマクドナルドに比べると日本の賃料負担が重いため、
利益率は低い」のだそうです。
利益率の低さについて、原田泳幸会長兼社長は「最大の要因は賃料
の高さにある」とコメントしています。
そのことが、今回の取り組みに直接的に影響しているようです。
日本マクドナルドの場合、「2011年12月期の売上高営業利益率は
9.3%と国内の外食業界ではトップクラス」です。
それだけを見ていれば、何の問題もないはずです。
ですが、「世界のマクドナルドでは15〜20%の国も多く売上高上位
10カ国では最下位」です。
視点が変われば、物の見え方も変わります。
国内のみに目をとらわれず、広く世界に目を向けることで、“気づ
き”が得られるわけです。
さらに言えば、国内と海外とは“違う”で済ませないことです。
せっかく“比較”により、新たなものが見えるようになったのに、
“違う”で切り捨ててしまえば、進歩・成長につながりませんね。
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■■■■■■■■■■■■ 今日の教訓 ■■■■■■■■■■■■
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経営者であるあなたは、どれだけ自社を客観的に眺めることができ
ているだろうか。他社との比較は、そのための良いきっかけとなる。
「他社とは“違う”から」で済ませず、進歩・成長のための取り組
みを始めよう。
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