IT業界の裏話

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[IT業界の裏話-0328]「みんなは一人のために」という嘘と新訳

配信日:2009年07月23日

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2009年7月23日発行(5000部)
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■■  IT業界の裏話−−−−−−−−−−−−−−−−−−−No.328

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バックナンバー:http://it-ura.seesaa.net/



どうも、吉澤準特です。

個人的なご報告ですが、
先日発刊されたサイゾー8月号の特集記事、
「生き残る会社、死ぬ会社」のIT業界のパートにて、
私の寄稿記事(2/3ページ程度)が掲載されています。

 → http://www.canter.jp/ad/bk879924_cyzo.htm

業界全体論を中心に個別企業についても触れた寄稿内容でしたが、
編集の都合で個別企業名は一部に留まっています。
その中で特に、F通とN電気への所感を書いていますが、
業界人からみた一般的な見え方だとご理解下さいませ。



▼ INDEX ▼
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■ 業界裏話  :「みんなは一人のために」という嘘と新訳

■ Hot Topic  :ACM国際大学対抗プログラミングコンテストと楽天

■ レポート提供

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■ 業界裏話  :「みんなは一人のために」という嘘と新訳
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「一人はみんなのために、みんなは一人のために」

有名なダルタニャン物語に登場する一節です。三銃士と言った方が分かり
やすいでしょうか。私自身、よく読んでいないので細部は分かりませんが、
お互いを助け合う場面でおそらく使われているのですよね。チームワーク
を高めるキャッチコピーとして定着している感があります。

このあまりにも有名なフレーズに対して、新訳を唱えている人がいること
を先日知りました。きっかけはフェイス総研の社長コラムです。


『不世出の名選手にして元全日本監督、平尾誠二氏によれば、この言葉の
 訳は大間違いで伝えられているのだと言う。
 
 一般的に伝わっている解釈は「一人はみんなのために、みんなは一人の
 ために」チームプレイの大切さを表す美しい言葉として、座右の銘とし
 ている経営者も多いだろう。
 
 しかし、平尾氏によれば「ワン・フォー・オール(一人はみんなのため
 に)」の訳は正しいが、「オール・フォー・ワン(みんなは一人のため
 に)」の部分が大いなる誤訳である、というのだ。「オール・フォー・
 ワン」の「ワン」とは「一人」という意味ではなく「勝利」を意味する
 “ Victory ”である、のだという。
 
 つまりは「一人はみんなのために、みんなは勝利のために」が正しい、
 ということになる。』
 → http://www.faith-h.net/press/oguclm/mc090717.html


これは面白い視点だと思います。「All for won」という考え方によって、
冒頭のフレーズは180度違った意味になります。これまで護送船団方式よ
ろしく助け合って進めていくチームワークを謳っていたはずなのに、oneが
wonになるだけで、勝利のためならどんな犠牲も厭わないという姿勢に変わ
るのです。

前述の社長コラムにもこんな話が述べられていました。

『僕たちはまず自分の足で立つことから始めよう。一人で立てもしないう
 ちから“ All for One ”「一人のために」と、「助けられ合い」をする
 のは止めよう。泳げない人は、溺れている人を助けることはできない。
 まずは自分の足で「勝利」へと向かって立つ。そして「相乗効果」を発
 揮して「勝利」をつかむのだ。』

相乗効果を得るために不可欠なのは単体による自立である、というポイン
トはスティーブン・R・コビーが著書「7つの習慣」でも触れられていた話
です。同書では、

 「dependence(依存)」
   →「independence(独立)」
     →「interdependence(相互依存)」

という3つのステージを想定していたと記憶しています。
 → http://it-ura.seesaa.net/article/117318575.html

Win-Winであり、シナジー効果をもたらすためには、まずは助け合い無しに
一人一人が強く自立した存在でなければならず、その上で全体の勝利を目
指すのが最上だということです。この実現にあたっては「One for All,
All for Won」の方が確かに理にかなった解釈ですね。

ただ、システマチックな組織を作り上げるには「みんなは勝利のために」
でもよさそうですが、日本人がこれまでに培ってきた感覚は、やっぱり
「みんなは一人のために」の方です。All for Wonの精神が強すぎてブラッ
ク会社と呼ばれている企業を私はいくつも知っていますし、一部の人間以
外を不幸にしてしまうこの精神は万人向けではありません。

スタッフや一般社員、低級管理職向けには「All for One」、激務奨励の幹
部職員向けには「All for Won」を使い分けるという方がいいかなという気
がします。


ちなみに、補足しますと、私が調べた限りでは「All for One」が正しいは
ずです。原文には「Tous pour un, un pour tous」と書かれているので間
違いないと思います。英語に訳された際に上記のような解釈が考えられた
のでしょうね。


(コメントやブックマークはこちらのリンク先へ)
 → http://it-ura.seesaa.net/article/123882420.html




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■ Hot Topic  :ACM国際大学対抗プログラミングコンテストと楽天
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ACM国際大学対抗プログラミングコンテストは、ACMが主催する大学生を対
象にした唯一の世界規模のプログラミングコンテストです。1977年から開
催され、2009年度で第34回を迎えます。

2008年度大会では、全世界88カ国から1,838大学、7,109チームが、世界各
国で開催された地区予選に参加しました。そのうち100チームが、2009年
4月にスウェーデンのストックホルムで開催された世界大会に進出し、世界
一を争いました。日本で開催されるアジア地区予選は通算12度目で、今回
は早稲田大学がホスト校となって東京大会を行います。

その東京大会の支援を楽天がすることになったようです。

以下、楽天のプレスリリース。

『これまで楽天では、2005年12月に楽天技術研究所の設立を皮切りに、
 2006年11月から電気通信大学とのマルチメディアに関する共同研究や慶
 応義塾大学SFC研究所とのロングテールに関する共同研究、2008年11月
 に開催した若手研究者の研究発表を通した産学連携の交流を推進する
 「楽天研究開発シンポジウム2008」など、インターネット企業として新
 しい産学連携の試みを進めてきました。

 今回の取り組みはその一環であり、ACM国際大学対抗プログラミングコン
 テスト 東京大会に特別協賛し、その活動を支援することで、プログラミ
 ング技術を磨き、世界の頂点を目指す多くの学生たちの挑戦を応援して
 いきます。』

今年の楽天はこういった企画をさらにたくさん進めていくようですよ。IT
における産学連携について興味のある人には要チェックですね。

 → http://www.rakuten.co.jp/info/release/2009/0709.html




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テーションとはどのように実践すべきなのかを、会議の現場の視点
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編集後記)

最近、マイクロソフトの仮想化のWeb広告に出てくる
ブタが気になっています。

http://www.microsoft.com/japan/virtualization/default.mspx

貧相だけで憎めない・・・そんな哀愁がなんとも言えません。


あと全然関係ないですが、
先日、献本頂いた書籍をようやく読み終えることができました。
近日メルマガのHotTopicで紹介させていただきます。


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