ダメ上司を見習え！ 3分で分かる仕事が楽しくなる秘訣

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「これやっておいて」課長の無茶な指示をそのまま部下に伝える課長代理

配信日：2011年08月08日

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おはようございます、グッチ55です＾＾

このメルマガもはや100回目の発行を迎えました。
紹介したダメ上司物語は90作品を越えています。
継続は力なりで、私達自身も、この2年半で、かなりの成長をしました。

このようなメルマガを発行する立場上、見苦しくない人間になろうと、
日々、成長している次第でございます＾＾；

次の目標は100作品目まで到達することです。

末永く、ダメ上司物語を、よろしくお願いします。


前回は、企業倫理に反することを指示する上司が登場しました。
会社の考え方は時代とともに変わっていくものですし、
変わっていかないと、今の時代はやっていけません。

変化は常に求められます。

しかし、国がなかなか変わらないように、
会社という組織もなかなか変われません。
私たち、一個人でさえ、なかなか変われません。

だた、会社が変わるのを待つよりも、
自分が変わったほうが早いです。
自分が変わることで、まず自分の周囲から
変えていく努力をしましょう。


さて、今回はどのような上司が登場するでしょうか？


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◇　ダメ上司を見習え！　３分で分かる仕事が楽しくなる秘訣　第100回
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このメルマガは上司と部下がおりなす物語を紹介します。

主人公である外村勝之が、様々な企業で働き、様々な上司と出会います。
いくつもの出逢いから外村は、自分が成長するためのヒントを得ていきます。

外村を支えるのは澤田康介。
澤田は外村と同じ立場、異なる立場にたって外村を支えていきます。

この２人が出会う上司は、良い面も悪い面も持った上司たちです。

この上司たちとのやりとりから

□部下から見た問題点
□部下として今どうすべきか
□自分が上司になった場合はどうしたらいいのか

の３つを学ぶことにします。


注意して頂きたいことがあります。

このメルマガは上司をバカにし、あざ笑うためのものではなく
上司を反面教師とし、将来の成長につなげるための物語であることです。



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◇　ケース： 「これやっておいて」 課長の無茶な指示をそのまま部下に伝える課長代理
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登場人物　
上司A（竹山課長）
上司B（新谷課長代理）
部下A（外村）
部下B（澤田）
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「課長代理、昨日の会議の報告書に海山物産への提案の件を盛り込んでおいたほうがいいですか？」

「そうだね。とりあえず見込み先として載せておいてくれるか」

「分かりました。昨日の会議では結局、見込み先の企業がまとまらずに終わったのでしょうか？
　私は聞いていてよく分かりませんでした」

「昨日は時間が足りなくて途中で終わってしまったからな。
あのあと竹山課長が、会議で提案されていた事案を整理すると言っておられた。
私から海山物産のことについて聞いておくことにするよ」

「はい。それでは今の段階では報告書に海山物産の提案は書かなくてもよいですね？」

「いや、書いておいてくれ」

「え？　どっちなんですか」

「後で消してくれってお願いするかもしれないが、今は載せておいて」

「分かりました」


昨日の会議で、今後の営業先をリストアップした。
その会議での決議事項を下っ端の僕がまとめなければならない。
しかし、会議を聞いていても、何が決まって、
何が決まらなかったのか分からなかった。
意見は出て、批判し、称賛はあったが、最後まで意見を煮詰める者がいなかった。
そのような中途半端な会議のまとめを下っ端の僕が作るのも、おかしな話だ。
そんな訳で、僕は新谷課長代理に指示を受けようとしたのだ。


翌日なって、会議資料を提出しなければならないことに焦り、
朝のうちに課長代理に指示を求めた。

「会議資料をそろそろまとめたいのですが、海山物産の件は竹山課長とお話いただけましたか？」

「そうだったね。今日の昼までに話しておくよ」

「今日中に提出してしまいたいので、よろしくお願いします」

その日の午後になって、事態は急展開した

「外村君、ちょっといいかね」　新谷課長代理は急いでいるように思えた。

「はい。どうかしたんですか？　そんなに急いで」

「そうなんだ。朝の件、海山物産のことだが、
今日中に提案書を作成してくれるか？　来週には竹山課長が先方へ出向くらしい。
そこで提案するために使いたいと言っておられた」　息を切らせながら早口だった。

「え？　今日中ですか？　何でいきなりそこまで飛ぶんですか。
まだ提案内容についてはっきりと会議で決められていなかったようですし、
時間が足りませんよ。詳細を詰めていただかないと、
どうやって作成したらいいものか私には判断がつきません。
僕は会議資料をまとめているだけで、何も分かっていません」

「まぁそんなことを言わずにやってくれよ。私も竹山課長から言われて困っているんだ。
ちょっとハードな仕事だと思うが、やりがいがあると思うよ」

とんだ無茶振りだ。僕の仕事は会議資料を作るだけのはずだ。意味が分からない。

「竹山課長に、急には出来ないと言わなかったのでしょうか？
会議ではそんな具体的に話しが進むことは全く言っていませんでしたよね？　
やりがいがあるとかの問題ではなく、無茶な仕事の振り方だと思います」　僕は思わず声を荒げてしまった。

「そう熱くならないでくれ。君一人では難しいようなら、
他の人と一緒にやってもらえるか。私も手伝うから」　
僕の対応とは逆に、新谷課長代理は静かな声で僕に頭を下げてきた。
断るわけにはいかなくなった。

「・・・私に出来ることはしますが、正直自信はないです」


どうしようか頭を悩ませたが、困ったときは澤田さん頼みだ。とにかく相談しよう。

「澤田さん、この前の会議で少し話しに出ていた海山物産への提案書の作成を
お願いされたんだけど、手伝って欲しい。今から時間とれるかな？　
急で悪いんだけど、一人じゃ手に負えなくて」

「俺は別にいいけど、どうしたの、急に？　
海山物産って会議で見込み先の候補にあげるかどうかしか話してなかったよね？
何でいきなり提案書作成しなきゃいけないの？」

「それがさ、竹山課長が明日、海山物産へ提案しにいくと新谷課長代理が言っていたんだ」

「明日？　今日中に作れってこと？　はぁ？　意味わかんねーよ」

「そうなんだよ。悪いけど、手伝ってほしい」

「もちろん手伝うよ。手伝うけど、課長代理は何でそんな指示を受けてたんだよ。またかよ」

「また？　前もあったの？」

　嫌な予感がした。

「そう、そう。前も同じようなことがあった。勘弁して欲しいよ、ホント。
実はさ、竹山課長は課長代理のことが嫌いらしいんだよ。
だから、いつも課長代理に無茶な指示をするんだよ。その指示が俺らのところまで回ってくるってわけ」

　なるほど、そういうことか。

「はぁ？　バカじゃねーの。　困るのは俺らじゃん。出来ないって言えよ。
上で話し合ってもないことを俺らがまとめられるわけないじゃん」

「あの弱気な課長代理には言い返せないだろうね」

「竹山課長に直接言いにいこうよ」　無駄な作業をしたくなかった僕は直接課長に掛け合おうと思った。

「無駄だと思うよ。『新谷課長代理に指示してあるから、その通りやるように』
って言われるだけだよ。あれは相当、課長代理のことが嫌いだよ。
俺らには優しい課長なんだけどね」

「そうか。でも明日まで提案書作成する自信はないよ」　澤田さんの言葉にがっくりした。

「大丈夫。適当に作っておけばいいよ。怒られるのは課長代理だし、
この具体案なしの状態で作れっていうほうがおかしい。
多分だけど、竹山課長は自分で提案書を作っていると思う」

「じゃ、何で俺らが提案書作成しなきゃなんないのさ？」　意味の分からない状況に腹が立ってきた。

「うーん。ただ単に竹山課長が課長代理を嫌っているから、困らせたいだけなんじゃない」

「そんなの俺らのところに仕事まわさずに課長代理が自分でやればいいのに。
そんなの上だけの問題なんだから、課長代理だけ困ればいいじゃん。何で俺らまで困るのさ」

「課長代理は、これでいいと思ってんじゃない。
俺らに任せることで、自分が直接やらなくていいし」

「この状態おかしい。やってらんねーよ」

「パパッと作ってしまおうぜ」

「うん」


結局、出来る限りのことはしたが、僕らの努力が報われなかった。
会社には無駄な仕事があるものだ。


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□　部下から見た問題点
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本作では課長代理が槍玉として挙げられていますが、
本来悪いのは無茶振りの発端となった竹山課長です。

その無茶振りを課長代理が対処するか、その部下が対処するかというだけの話です。

しかし、部下からしてみれば、課長代理が挟まれているので、
余計対処し辛くなります。
課長代理又は課長に文句を言ったところで「のれんに腕押し」です。

課長代理には「俺は課長から言われただけだから」と逃げられます。
課長は「君達のことは課長代理に任せてある」と逃げられます。

部下は誰にも文句を言えず、不満を抱えたまま指示に従います。


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□　部下として今どうすべきか
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竹山課長は以下の点が「無茶な指示」であると言えます。

１．指示内容が不明確である
２．部下の能力を越えている
３．仕事量に対して納期が短い

世間一般の「無茶振り」に大方当てはまるのではないでしょうか。

部下としては上記３点が解決すれば、「無茶」では無くなるということです。

１．指示内容が不明確である

これは簡単です。
指示内容を明確にするには「目的」を聞いてください。
何のために？どういう意図で？何をしたいのか？
「目的」を知っていれば、「成果物」が上司の求めるものと大きく異なることはないでしょう。

２．部下の能力を越えている

これは誰かに力を借りるしかありません。
人間は一人では限界があります。
だからこそ、会社では「相談しやすい人」を増やしておく必要があるのです。
人に相談し、技術・知識を共有することで、人間は成長していきます。
「無茶振り」をされたなら、より相談しやすくなるのではないでしょうか。

３．仕事量に対して納期が短い

ここが問題です。
まず、前提として、自分の作業スケジュールが明確になっている必要があります。

自分が抱えている作業については、以下のことに気を付けてください。

・工数の見積もり(どれだけ時間がかかる？)
・優先度(どれだけ重要？)

基本的にこの２点を軸に作業スケジュールが立てられます。

では、新しく無茶振りされた仕事はどうでしょうか。

今の作業より優先度が高いでしょうか。納期に間に合うでしょうか。
１．２．も踏まえて考えてみてください。

そして、見積もりを行い、上司にきちんと報告してください。

「この仕事は、３人日かかります」

きっぱりと答えた上で、それより短い納期にはしないよう交渉してください。
きちんと見積もりが出来ていれば、上司は文句を言ってきません。

自分の作業を正確に把握し、自己管理することで上司の無茶振りに対抗することが出来ます。
また、見積もりが正確に出来れば、上司も管理がしやすくなり、互いの信頼関係も改善されるはずです。


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□　自分が上司になった場合にどうすべきか
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「部下だから上司に従うのは当たり前だろう」
そのような態度は捨ててください。
部下も人間です。心があります。不満を持たせても、良いことは何もありません。

「部下として今どうすべきか」に書いてある通り、
部下に指示を出す時は、出来るだけ「無茶」を無くすようにしてください。

しかし、どうしても「無茶」になってしまう場合もあります。
２．３．は特にです。

その場合は、「君しかいない」という部分を強調してください。
「八方手を尽くしたが、君に任せる他なかった」

「八方手を尽くした」と言うことで、部下は上司を信頼し、
「君に任せる」と言うことで、部下は信頼されていると思います。

良い信頼関係を築けるのです。

「無茶振り」という難関が、部下と上司の信頼を深める契機になるのではないでしょうか。





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教えていただいた話から、グッチ55が物語を作り、
紹介させていただきます。
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