ダメ上司を見習え! 3分で分かる仕事が楽しくなる秘訣

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「そのくらい、いいだろ。言ってこい」 企業倫理に反することを指示する上司

配信日:2011年07月25日

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おはようございます、グッチ55です^^

先週は、十何年ぶりに、
両親と兄弟で家族旅行へ行ってきました。

今までは、仕事を理由に家族との旅行へ行っていなかったのですが、
だんだん余裕が出てきたことで、
仕事よりも優先させることが見えてきました。

仕事をしてお金を稼ぐことは大切ですが、
明日でも出来ることなら、明日では出来ないことを
優先させていこうと思っています。


前回は、部下の仕事を奪う上司が登場しました。

相手の仕事の遅さに耐え切れなくなって、
仕事を奪ってしまう気持ちは分かる人が多いのではないでしょうか。

自分のペースと違うと、イライラを感じてしまい、
自分のペースにしてしまおうとしてしまいます。

しかし、部下には部下のペースがあります。

部下のペースを把握し、仕事を奪わないように、
手を差し伸べてあげましょう。

さて、今回はどのような上司が登場するでしょうか?


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◇ ダメ上司を見習え! 3分で分かる仕事が楽しくなる秘訣 第99回
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このメルマガは上司と部下がおりなす物語を紹介します。

主人公である外村勝之が、様々な企業で働き、様々な上司と出会います。
いくつもの出逢いから外村は、自分が成長するためのヒントを得ていきます。

外村を支えるのは澤田康介。
澤田は外村と同じ立場、異なる立場にたって外村を支えていきます。

この2人が出会う上司は、良い面も悪い面も持った上司たちです。

この上司たちとのやりとりから

□部下から見た問題点
□部下として今どうすべきか
□自分が上司になった場合はどうしたらいいのか

の3つを学ぶことにします。


注意して頂きたいことがあります。

このメルマガは上司をバカにし、あざ笑うためのものではなく
上司を反面教師とし、将来の成長につなげるための物語であることです。



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◇ ケース: 「そのくらい、いいだろ。言ってこい」 企業倫理に反することを指示する上司
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登場人物 
上司A(星竹社長)
上司B(下部部長)
部下A(外村)
部下B(澤田)
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「お客様の利益を第一に考える。
悩んだときは、自社のことを考えるのではなく、お客様のことを考える。
迷ったときは、自社のことを優先させるのではなく、お客様を優先する。
困ったときは、自社で考えるのではなく、お客様に相談する」


わが社の経営理念には、このようなことが書かれている。

ありふれた、「お客様、第一」という文言が目につくが、
何が「お客様、第一だよ」と言いたいことが起きた。


わが社は、お客様に株や先物に関して有用な情報を提供し、
お客様に稼いでもらう、投資顧問会社である。
契約時に着手金として、一定のお金を頂く。
さらに、お客様が儲ければ、成功報酬として
その数%のマージンをいただくというシステムになっている。

先日、あるお客様からクレームが入った。

着手金を支払ったにも関わらず、情報が何も提供されず、
ほったらかしにされたことに怒りを感じたそうだ。
そのお客様の担当者は同僚の澤田さんだった。僕はすぐに状況を確認した。


外村:「何があったの?」

澤田:「いや、よく分からないよ。僕は言われた通りにしただけだから」

外村:「情報提供が遅れたりした?」

澤田:「通常のお客さんよりも2,3日遅れただけだよ。
今までは、クレームがあったことがなかったから、問題だとは思わなかったよ」


僕が澤田さんと話をしていると、澤田さんが上司から呼ばれ、席を外した。

同じサービスをしても、お客様によっては不快に思うことはある。
前のお客様は喜んでくれたのに、次のお客様には怒られた。
なんてことは、よくある話だと思う。
大事なのは、その後の対応だと僕は思っている。

澤田さんが暗い顔をして、戻ってきた。


外村:「どうだった?」

澤田:「やっぱり怒られたよ。僕は上司の指示に従っただけなんだけど」

外村:「そうか。しょうがないね。今後、どうするって?」

澤田:「いや、よく分からない」

その日は、どのように対処するのかは決まらないまま一日が終わった。
翌日、澤田さんが下部部長から、ある指示を受けていた。


下部:「顧客からは、着手金を返せって言われている。
しかし、わが社としては、出来れば返金はしたくはない」

澤田:「そうですか。お客さんは怒っているんですよね?」

下部:「わが社としては、他のお客様と変わらない対応をしている。
サービスを拒否したのは、むこうのほうだ」

澤田:「そうですけど、お客様の意見を優先して、
返金するべきではないですか?」

下部:「なぜ、そう思うんだ?」

澤田:「それが会社の理念だからです。
社長からよく聞かされているため、それを優先すべきだと思っただけです」

下部:「立派な意見だ。私もそう思う。
の場合は、顧客の意見を尊重すべきであるし、会社の理念もそのように言っている。
しかし、残念だが、これは、社長からの指示だ。
というわけで、お前のほうから顧客に電話して説明してくれるか」

澤田:「え? 部長もそう思うのなら、お金を返したほうがよくないですか?
経営理念を優先させるべきだと社長に言うべきです」

下部:「そうだな。気持ちは分かるが、私も立場上、
このようにしか伝えることは出来ない。申し訳ないが、従ってくれるか?」

澤田:「しかし、お客さんにはどう説明したらいいか、僕には分かりません」

下部:「分かった。大変なお願いをしてしまったな。代わりに、私が電話する」


僕は、側で2人の会話を聞いていた。

確かに、今回の場合は、他のお客様とほぼ変わらない対応をしていた。
しかし、わが社のサービスに満足せず、お客様がお怒りになったことは事実である。

澤田さんも、その上司も間違ったことをしていたとは思わないし、
お客様の意見もごもっともである。

僕は、このクレームを活かし、さらなるサービスの向上が見込めることを感じた。

ただし、1つ腑に落ちないことがある。
経理理念を僕たちに指導していた社長自ら、それに背く行為をしていたことだ。

経営理念は、時代とともに変わっていけばいいと思う。
合わないものにこだわり続ける必要はないし、
変化し続けなければならないものであると思う。
しかし、社長は昨日まで「お客様第一」と謳っていたにも関わらず、
それとは逆の行為を行った。

毎日、「お客様第一」という決まり文句を聞かされていた僕は、許せない気持ちになった。


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□ 部下から見た問題点
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星竹社長は、自分が掲げた経営理念に自分で泥を塗りました。
「お客様第一」と言いつつ、目先の利益を優先してしまったのです。
そのように軸がぶれていては、部下達は困惑してしまいます。

部下には強要するが、自分は守らない。

そのような経営理念に、誰がついていくでしょうか。


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□ 部下として今どうすべきか
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「お客様第一」という経営理念の上には、実は「利益優先」という隠れ理念があります。

つまり、「お客様の利益第一」というのは、
「お客様に良い顔をすることで、お客様からお金を搾取する」
という目的が隠れていたわけです。

これで「お客様第一」と「利益優先」が矛盾しなくなりました。

このような「看板裏」がどこにでもあります。
経営理念だけではありません。
来期目標・チーム目標・方針・社則すべてに「看板裏」があります。

会社だからというわけではありません。
自分にも「看板裏」があるはずです。

人間は常に清く正しく生きられるわけではありません。

「看板」は世間に対し、必要なものであり、
「看板裏」は自分に対し、必要なものです。

「看板」にただ素直に従うのは良くありません。
いつか苦しくなるからです。

「看板裏」を嫌悪するのも良くありません。
それ無しでは目的が無くなってしまいます。

会社の本音・自分の本音を嫌悪せず、受け入れることで、
初めて自分のやるべきことが見えてきます。


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□ 自分が上司になった場合にどうすべきか
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会社の本音・経営者の本音というのは非常に醜く、
嫌悪の対象となるかもしれません。

しかし、自分がその本音を変えることはできません。
変えたければ、「経営者」になるしかありません。

その会社にいる間は、どれだけ嫌でもその本音に付き合うしかないのです。

だから、部下にはできるだけ会社の本音を教えてあげてください。



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